497.刺激マックス!
お待たせ致しましたー
◆◇◆
あー。
あー!
あーあー!?
(心臓に悪い! 心臓に悪いよぉ!?)
バシャバシャと岸まで泳いで。
色っぽい要素満載の、セヴィルさんから慌てて離れたのはいいけど。
心臓は相変わらず、ばっくばく!!
あんなにも、水もしたたるイイ男の……恋人であり、婚約者さんに!!
ぎゅっとされたら、体もだけど内面も持ちません!?
しかも、向こうは水着だから半裸!?
抱きしめられたから……パーカー越しでも、ぎゅっとされたら筋肉の凹凸が!? ダイレクトアタックされたからぁ!?
めちゃくちゃ、がっしりされているのが……よくわかった。鍛えているらしいことは聞いていたけど、あんなにもがっちりと……すんばらしいです。
じゃなくて!
「あら〜? カティ、ゼルとラブラブしてたのぉ?」
海から上がると、完全に覗き見していたらしい……ファルミアがニヨニヨ笑顔で立ってた。
「ら、ラブラブだなんて!?」
「見えていたわよ〜? 別に溺れかけてたわけじゃないのに。あなた、泳ぎは得意だったじゃない?」
「……見えていたんなら、茶化したりしないで」
「いいことでしょー? ゼルはあなた相手じゃ、ほんと表情筋もだけど……内面もトロトロねぇ?」
「……僕の知らない、セヴィルさんは皆知っているから?」
「そうよ? ツンデレ以上の冷徹宰相。それでも狙うおバカさん達はいたらしいけど……カティが来てからは、全然違うってリュシアに聞いたわ」
「……ツンデレ以上」
再会(?)のあの時以外……そこまで、僕の前で怒らないからピンと来ないや。
それくらい……大事にしてもらっているのが、今では嬉しいや。えへへってしてると……ファルミアはちょっとだけ視線を逸らした。
「……カティをつけ狙う連中への威嚇も凄いらしいけど」
「? 何か言った?」
「いいえ。そうだわ、そろそろスイカ割りの予定してたのよ。カティはどうする?」
「やる!!」
スイカに似た果物……シャリーと言うものがあるらしく。
ファルミアと打ち合わせしている時に、『やろう!』と言うことでマリウスさん達に手配していただき。
今日はフィーさんの亜空間収納に入れてあるので、冷え冷えの状態を維持しています。先に、桶と氷と水をたっぷり準備したままで入れてあるからね?
行こうと言ったら、海にいたはずのクラウがばびゅーんと飛んできて抱きついてきた。後ろを見れば……まだ色気満載のセヴィルさんが岸から上がってた!?
ファルミアがくすくす笑う声が聞こえたけど。
落ち着いていたはずの、心臓へのアタックが再発したので!!
僕はクラウをぎゅっと抱っこして、アナさん達がいるパラソルのとこまで……ダッシュしました。
セヴィルさん、申し訳ないですが恋人であり婚約者でも……刺激が強いんですぅ!?
次回は日曜日〜