表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十七章 異界のバカンス旅行
496/616

496.ことさら愛おしい(セヴィル視点)

お待たせ致しましたー








 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆(セヴィル視点)










 愛しい……。


 愛らしい……。


 日を追うごとに、カティアを愛しく想う気持ちが溢れ出てくる。


 アナらと水着を選んだとは言え。


 身内だけでも。


 この場に、カティアの愛らしい水着姿を目にする者はいる。


 俺の腕の中に、閉じ込めておきたいくらいの……愛らしさ。


 俺がかつて、惚れた時の幼児よりだいぶ成長しているからこそ。


 より一層、愛らしく見えるのだ。


 まろびた曲線まで、いくらか整っているため。


 強調する部分がいくらかある。


 フィルザス神や四凶(しきょう)以外は御名手(みなて)がいるとは言えど。


 この愛らしい姿を晒したくない。


 それと、カティアからも俺を褒めてくれたこともあり。


 感極まって……抱きしめてしまった。


 口付けだけは、出来るだけ耐えたが!



「……あまり、俺を焦らせないでくれ」



 あわあわなどと、慌てている様子のカティアも愛らしいが。俺の本心を告げても、『ふぇ!?』と声を上げるだけ。


 どうやら、俺の忍耐を試した自覚がないようだった。



「ほ、褒めただけですよ!?」

「……愛らしい顔をしていたからだ」

「ふ、普通です!!」

「……俺にはそれ以上だ」



 ただでさえ、宮城内ではそれなりに人気があると知らないカティア。


 セリカは、将来的な神王妃ゆえに除外せざるを得ないため。


 愚かな男どもの期待が……カティアに向いているのを、本人は知らない。


 わざわざ、俺が知らせるつもりもないが。



「と、ととと、とりあえず!! 戻りましょうよ!!」



 カティアはまだ触れ合いに慣れないせいか。特に人前だから余計に恥ずかしいのだろう。


 仕方ないので、腕を離せば……バシャバシャと岸まで泳いで行ってしまった。なかなかに早い。



「……泳ぎも得意か」



 わずかな異界渡りをした……あの時以降を知らないのも当然だが。


 もう、二度と会えない虚しさは……今はない。


 一度死んで、転生させられたにしても……カティアはカナタと同じだからだ。


 身体はともかく……魂は。


 見惚れてた俺が、あまり言えた立場ではないが。


 そのあとは、ぶつかってきたクラウを抱えて……岸に戻ることにした。

次回は木曜日〜

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ