491.フィッシュ&チップスを堪能するも
お待たせ致しましたー
◆◇◆
「お待たせ、ファルミア〜!!」
フィッシュ&チップスが出来上がったので、食堂に持って行けば。
ファルミアは回復していたのか、ぐったりもせずにお水を飲んでいるようだった。
「ごめんなさいね、任せちゃって」
「いいよいいよー」
今の僕の体でもどこまで出来るか。ちゃんと確認したいのもあったし。
フィッシュ&チップスのお皿を、人数分テーブルに置いたら……ファルミアは『これよ!』と声をあげてくれた。
「これよこれ! 切り分けたものもいいけど……食べ応えがあるのもいいわ!!」
フライドポテト以外は……切り身を揚げたのがどーんと置かれているだけだもんね?
ちゃーんと、フォークにナイフは用意してありますとも!!
「僕タルタルソース!」
「私はお酢ね」
「「「「いただく」」」」
「ふゅぅ!(かじっていーい?!)」
「クラウには切り分けてあげるから」
で、いただきますをしてから!!
ザク……サクッ!
小気味の良い音が、食堂に響いていく!
パン粉じゃないけど……天ぷらより分厚い、ザクザクした衣がたまんない!!
僕はお塩をかけたんだけど……お塩だけでも充分美味しい!!
ふわっとしてる、熱々白身の味わいも最高!!
ポテトと交互に食べたら……たまんない!!
ちょっとお酢やタルタルソースもつけたけど……美味しいが、僕はお塩がいいかなあ?
「ふゅふゅぅ!(おいしー!!)」
クラウはちっちゃな手しかないんで……タルタルソースベタベタになりながらも、もぐもぐ食べてた。あとで……お風呂行き決定だ。
魔法で綺麗にすることも出来なくないけど……カイツさんに頼んで覚えようかな?
あ、でも。
「ファルミア」
「なに?」
ファルミアはお上品に、食欲が戻って魚の方をパクパク食べていた。
「クラウがこんなだけど……綺麗にする魔術ってある?」
「あるわよ?」
「自分で覚えたいんだ」
「そうねぇ」
ファルミアがこっちに来ると……僕に立つように言って、手をクラウのお腹にかざすようにもお願いしてきた。
「こう?」
「洗濯機よりも、乾燥機をイメージしてみて?」
「うん」
「あとは……そこから、汚れだけを除去する」
「詠唱は?」
「消えろ、流れよ『浄化』」
言われたように……クラウが綺麗さっぱりになるイメージをしてみると。
「消えろ、流れよ『浄化』!」
シュバって、クラウが光って……消えたら、まだもぐもぐしてたけど、綺麗さっぱりになってたんだ。
「僕に頼んでもいいのにー?」
「頼りっぱなしもいけないですよ」
フィーさんには……普段からたくさん助けていただいてる。でも、魔術とかの教え方は……雑なんだよね?
ファルミアも知っているからか、苦笑いしてた。
次回は水曜日〜