487.男側の水着(サイノス視点)
お待たせ致しましたー
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆(サイノス視点)
なんでこんなことになった?
「やるぜ!!」
式典が無事に終わり、あとは計画していたエディへの誕生日プレゼントも兼ねての休暇なのだが。
神王家のプライベートビーチに行くことになっているので……水着選びと言うわけだ。
なんでだ?
ユティリウスもだが、フィーもやる気はいつものことながら。ゼルはゼルで、相変わらず面倒そうな……と思いきや。
(……珍しく、ゼルが乗り気?)
揃えられた水着に、真剣に向き合っている。
なんでだ? と思ったが……すぐに、俺もわかった。
いつもと違うものがこいつには出来たんだ。
唯一無二の存在……カティアだ。
俺には、アナが出来たように。ユティには以前からだがファルが。
エディにはセリカが。
フィーには出来るかわからんが。
ほとんどの連中に、恋仲が出来たんだ。
こりゃ浮かれて当然か。
かく言う俺もだがな!!
「どーれーにーしーよーうーかーなあー?」
フィーは乗り気だ。
あいつが蒼の世界から学んだ言葉で言うと、『ノリノリ』だっただろうか?
やる気に満ち溢れている。
こいつには見せびらかす相手がいないのに?
まさか……出来たのか?
唯一神と言われてた、こいつに。誰だ?
御名手と認めた者達ばかりの、ここにいる面子のことを考えれば違うだろうが……神同士になにかあったのか?
かと言って、俺には聞けないがな?
「ねーねー、僕これどう?」
って言って、フィーが手に取ったのはだが。
絶対悪ノリでエディが用意したであろう……金一色の水着だった。
「「だっははは!!」」
んで、エディとユティは爆笑したがな? ゼルは服がズリ落ちそうになっていた。
俺はと言えば、爆笑しそうになってて口で手を押さえているがな。
「えー? 変ぅ?」
なのに、フィーときたらちっとも不思議がっていないときた!?
「変っつーか」
「目立つよ!?」
「僕神だから目立つじゃん!!」
「「そりゃそうか!!」」
「……納得するな」
変な感じがしたのは気のせいか?
いつも通りな気もしてきたぜ。
とりあえず……俺も、アナの隣に立って見苦しくない程度の水着は選ぼうと、手に取ったが。
アナはどんなのを選ぶか……あいつとは、幼児以来の海水浴と言うのに! 水着のデザインがいかがわしいのとか、妄想を浮かべては消したのだった!!
次回は金曜日〜