481.爽やかレモネード
お待たせ致しましたー
明日には、お城での開放期間も終わるらしいので……今日が一番来客数が多いらしい。
僕らとしてはありがたいことだ。
ピークのピークを過ぎた時は……ティータイムくらいの時間まで、ファルミア以外全力で取り掛かっていたから。
「……悪いわね?」
ファルミアはちょっとつわりが来たと言うことで、戦線離脱してたけど……ちっとも悪くないもん。
お腹の赤ちゃんは最優先だから。
「全然大丈夫だよ、ファルミア」
親友として、僕は首を左右に振った。
「ふゅふゅ!(赤ちゃん大事!)」
「ね?」
「なんて?」
「赤ちゃんが大事だって」
「……ありがとう」
クラウをきゅっと抱っこしてくれたら、クラウはファルミアの腕の中できゃっきゃとはしゃいだのだった。
「ふゅ!(きゃー!)」
「あなたも良い子ね?」
「ふゅ?(良い子?)」
「そうだよ、クラウ」
ピッツァ回しが得意だって、意外な特技もあったけど。
基本的に良い子のお陰で……僕らは助かっている。クラウがいなきゃ……ピッツァの回転数ももっと大変だっただろうから。
ファルミアと二人で撫で撫でしてあげてから……次は夕飯タイムだ。
生地の仕込みとかは、時間操作はフィーさんが頑張ってくれているけど。捏ね上げとかはレストラーゼさんがメインで進めていた。
お陰で、交代で休憩が取れているので……僕らも僕らで遅めのお昼ご飯を食べることに。
「……酸っぱいものが欲しいわね」
「レモネード作る?」
「あら素敵」
「レモネードってなぁに?」
「簡単なリモニのジュースですよ」
作った方が早いのと……皆さん喉が渇いているからと。レモン搾り要員。氷砕き要員などに分かれて。
炭酸はないから……スカッシュには出来ないけど。
蜂蜜とかをたっぷり入れて。
甘酸っぱい、レモネードの出来上がり!!
「……リモニの果汁と、水に蜂蜜だけ?」
フィーさんは、出来上がったレモネードを見て『へー?』とグラスを見つめていた。
「簡単ですよ? 包丁もそんなに使わないですし」
「……ふーん?」
ごくっと飲んでくださると……すぐにお決まりの顔に!!
無茶苦茶酸っぱかったかも!!
「大丈夫です?」
「酸っぱ!? ……あれ、なんかスッキリする」
「甘いものもいいけど……適度に酸味あるものも良いのよね?」
「びゅ!?(しゅっぱー!?)」
ひと休みへのリフレッシュにはもってこいだったみたい。
遅めのお昼ご飯には……濃いものが欲しくなってきたので、とのファルミアのリクエストもあり。
ちょっと辛めのウィンナー入りのパンツェロッティとなりました。
次回は月曜日〜