480.回転数大事
お待たせ致しましたー
◆◇◆
きょーうも、今日とて〜。
ピッツァ〜を、たくさん作るぞ〜!!
中層メンバーの中に、ファルミアにレストラーゼさん(変装ラディンさんで)にフィーさんもクラウもいるので。
朝ご飯を食べてからは……下焼きの生地も合わせて、たっくさん作ったんだけど!!
中層にやって来るお客さんの多いこと!!
ヒュンって、すぐに……ビュッフェコーナーからなくなっちゃうらしい!!
作り甲斐あるけど……量が追いつかない!!
「ちょっとイシャール!!」
第二陣が落ち着いたところで……久しぶりに会う人の登場だ。ライガーさんの弟さんで、下層食堂の料理長であるミュラドさんだ。
「……なんだよ」
手元は動かしているけど、ピッツァの仕上げが大変過ぎて……イシャールさんは若干苛立ち気味です。ちょっとタイミング悪かった……。
「ここに来る人数凄いんだけど!? あと、ピッツァって何!?」
「あら、カティが提案しているパン料理よ?」
「パン? ……妃殿下!?」
「大丈夫よ。友人として、私も手伝っているから」
その間に、ぽんっと生地を広げて……スタンバイしていた四凶さん達がさささっと仕上げて焼いていく。慣れると、手際いいよねこのチーム。
「……そう、ですか。え、創世神様まで!?」
「僕も暇だもーん」
フィーさんもいるのに気づくと、お目目を丸くしちゃいました。驚く要素多いもんね?
神様と他所の国とは言え、王妃様が厨房仕事しちゃっているのが。
「はい、ミュラドさん」
この姿になってから会うのは初めてだけど、フィーさんの記憶操作で初対面にはなっていない。
とりあえず、出来上がったマルゲリータをひと切れお皿に載せて差し出しました。
「……これが、ピッツァ?」
「一番基本的な味です」
「……どう食べるの?」
「手づかみでガブっと!」
説明してから持たせると……ミュラドさんは少し眺めていたけど、いい匂いに我慢出来なかったのか持ち上げてかぶりついた!
「!?」
「うめぇだろ?」
イシャールさんが、ニヤリと笑えば……ミュラドさんは首を縦に振った。
「お……いし!! 行列になる理由分かるよ!!」
「その味付けだけじゃねぇぜ? カティアの知る範囲でも種類豊富だ」
「……え?」
「ここでは材料の関係で数種類ですけど、百以上ありますよ!!」
「……ひ、ひゃく?」
もっとあるのは、僕もファルミアも言わないでおくけど。
とにかく、お客さんがここに集中しすぎているらしく……応急処置(?)になるかわかんないけど。下層ですぐ出せるように、ピザトーストのレシピとレパートリーは僕とファルミアでリストアップしたのを渡しました。
そのおかげか……ちょっと……本当にちょっとだけど、回転数が減ったんだ!!
昨日から対策取ればよかったね!?
次回は金曜日〜