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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十六章 異界のバカンスのために
478/616

478.竜も食事堪能(ディシャス視点)

お待たせ致しましたー








 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆(ディシャス視点)










 なんと、香ばしい薫り。


 カティアの妙技も素晴らしかったが……出来上がったものも素晴らしい!!


 色とりどりの……薄い板のような食事だが。


 良い匂いが広がっていくのだ!!


 我は、いつものように食事をすると……おそらく、服を汚すだからだろうと、カティアが切り分けて口を開けるように促してきた。



「はーい、ディー? お口開けてー?」

「あー!」



 食べれるのだな?


 カティアの料理が……食べれるのだな!?


 その誘いを断るわけにはいかぬ!!


 出来るだけ大きく口を開ければ……切り分けたらしい料理を入れてくれた。


 噛んで良いとも言われたので……もぐもぐと噛んでみたのだが。



「……どーう?」



 カティアは心配そうに聞いてきたが……我は、我は!!


 噛みしめた味が……いつも食す生肉らと比べ物にならないくらいの美味に!!


 思わず、顔が緩んだ気がした!!



「……あぁ〜〜」



 なんと言う美味。


 単純な肉の味わいとは比べ物にならないのだ!!


 甘い、塩気に……香ばしい?


 とにかく……様々な味わいがするのだ!!


 初めて出会ってから……カティアから良い香りがするとは思っていたが。


 このような馳走を作る時に染み付いていたのか?


 魔力も、普通とは違い良い香りがするから尚更だ!!



「……美味しい?」

「あ!」

「ふふ、カティ手製だものね?」



 碧の髪が美しい者が出てきた。


 たしか……主とは知己の、ヴァスシード国王の妃か?


 カティアとは随分と仲が良いようだ。


 後ろの方にいる……四凶(しきょう)殿らの姿を見ると、我は口がひくっとなった気がした。我以上の大きなヒトの姿ではあるが……妖気は相変わらず凄い。


 近づきたくない!!



「もっと食べる?」

「う!」



 しかし、カティアの提案を無碍にするつもりはどこにもない。


 我の正体を知った上で食べさせてくれるのだから……もっと、もっとと……その料理を食べさせてくれた。名前は『ピッツァ』と言うらしい。


 一枚で様々な味を楽しめたお陰か……ヒトの姿をしている我は満足が出来、少し眠くなってきた。



「ありゃ? 眠い?」

「……僕が連れて行くよ」

「お願いします」



 ああ、待ってほしい。


 我は……我は、カティアともっと語り合いたいのに!


 創世神よ……待ってくだされ!!


 しかし……眠気には勝てずにまぶたが閉じると。


 次に目が覚めたのは……元の竜体に戻り、目の前には創世神が腕を組んでいらした。



「もぉ! 勝手なことしちゃダメだよ!?」



 軽く鼻を叩かれたが……痛くはない。しかし、心は痛い気がした。



『……申し訳ない』

「式典終わったら出かけるんだから、その時まで我慢!!」

『……わかり申した』



 たしかに……その計画を壊してはいけない。


 厩舎の者も手助けしてくれたとは言え……し、しばらくは大人しくしよう。


 しばらくは!!

次回は土曜日〜

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