470.久しぶりのピッツァ回し
お待たせ致しましたー
「やあ、ヴァスシードの」
レストラーゼさんは、ほんの一瞬だけ……顔を元に戻し、またラディンさんの顔にされたので……魔法以上に手品に見えた。
魔術って、すごぉい!!
「……あ、あら。今の」
『……ファルミア。あの人はレストラーゼさん。エディオスさん達のお祖父様だよ。こっちの姿はラディンさんだけど』
シャルロッタさんがこっちに来ようとしていたので、コソコソと伝えると……ファルミアは、目をまんまるに見開いてしまった。
『え、え? 先先代!? なんでこんなとこに!?』
『式典中……暇だって言うから、来てるんだよ。僕らの事は知ってるから、普通に話していいよ?』
『……色々、繋がりがあるのね?』
と、納得してくれたのか……ファルミアは軽く、レストラーゼさんに会釈したのです。
「ラディンだよ、よろしく」
「ヴァスシード王妃、ファルミアよ。よろしく」
とりあえずのご挨拶も終わったことで……まだお昼ご飯中だから、ファルミアにもパンツェロッティを食べてもらうことに。四凶さん達も!
「「「「美味!!」」」」
油物はカロリーの暴力だけど、美味しいからね!!
「さ、カティ? 準備は出来てよ?」
ファルミアは彗だけど……三百年以上はこっちで生きているから、口調は変わらない。記憶が戻ってそんなに経っていないのもあるけど、彼女らしいと言えばらしいかも。
とにかく、ピッツァ回しをやる気満々だったから……まずは、僕が手本を見せて。
「こうだよ?」
「……改めて見ても、基本は同じね?」
「出来そう?」
「やってみるわ」
ファルミアは魔術で、チャイナ風コックスーツに着替えたので……生地を渡してから、自分なりに伸ばし始めた。
均し。
広げ。
ぱたぱたと……そして、宙で広げて。
クルクルと……均一に大きくしていく作業は、僕と同じだ。
かなり久しぶりとは言え……感覚で覚えていたのか。
きちんと出来ました!
「出来てるよ!!」
「……出来るものね?」
さすがは、ファルミア!
三百年ぶりでも、『彗』の記憶を取り戻したから……イメージでも頑張っていたかも!!
これで、さらに中層の回転率が上がっていくよ!!
「くっそぉ!? ファルも出来んのかよ!!」
で、イシャールさんは、めちゃくちゃ悔しがっていました。
「ふゅふゅぅ!(すごーい!)」
一番凄く出来るクラウは、また自分で伸ばしていたけど。
いつの間にか……三枚も伸ばしていた!?
ベンチタイム入っちゃうから、四凶さん達にはトッピング班に入ってもらい、作業を再開することにしました!!
次回は水曜日〜




