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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十五章 異界の夏に向けて
466/616

466.対抗心(フィルザス視点)

お待たせ致しましたー








 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆(フィルザス視点)











 何が起こっているわけぇ?



「見てください、フィーさん!」

「ふゅぅ!(見て見て〜!)」



 識札でカティアに中層の方に来てと言われたから来たんだけど。


 クラウの意外な特技に、僕は口が開いちゃったんだーけーどー!?



「は? 何それ?」



 カティアのように、『美しい』とは違うんだけど。


 クラウが……僕もまだ出来ない、『ピッツァ回し』を両手両足で可能にしちゃってるんだ!!


 それも、綺麗に大きく!



「マジで驚くだろ? 遊び半分で、クラウに生地渡したら……こうなったんだ」

「凄いですよね?」



 イシャール達もめちゃくちゃ驚いているようだけど……僕よりも見慣れてきたのか、半分苦笑いしてるが。



「ふゅふゅぅ!(わーいわーい!!)」



 とりあえず、楽しそうにピッツァ回ししているクラウが凄過ぎる。下手すると……主人のカティア以上にうまいんじゃ?



「なあ、フィー? 式典時ぁ、クラウも十分戦力になんだろ?」

「クラウちゃんにも居てほしいです!」

「…………まあ、いいけど」



 何もしないでいるよりは、クラウも暇じゃないし。


 ピッツァ回し、好きみたいだし。


 僕もいるけど……ちょっと妬けちゃう。


 僕がまだ出来ない事を、いつのまにか簡単に出来ちゃうんだから!!



「クラウー! 次こっち〜!」

「ふゅぅ(はーい!)」



 カティアが声を掛ければ、伸ばしてた生地を綺麗に調理台の上に投げれるんだもん。


 神獣だけど……こんな子、僕が世話してる子達にもいないのに!?


 じい様、クラウに何を組み込んだの!?



「……それにしても、綺麗」



 調理台に載っている生地を見たけど……薄いが、均一の厚さに広げられている。


 いつも浮かんでいるから……足場がなくても、調整とかがちゃんと出来ているみたい。


 難しい作業を……難なくこなせるだなんて。


 誰が予想出来ただろうか?



「……フィーさんもしてみます?」

「うん!」



 時間操作以外、ほとんど生地作りには挑戦していなかったけど!!


 カティアにもう一度教わって、ゆっくり生地を投げてみたんだけど!!?



 ベシャ




 って、この前と同じように……天井に貼り付いたぁ!?


 やっぱり難しい!!



「……俺みたいだな」

「……私とも」

「……要練習ですね」

「ふゅ?(あれぇ?)」



 笑わないでくれているけど……創世神である僕が、僕が!!


 料理とは言え、格好悪い部分を見せてしまうだなんて!


 恥ずかしい!!!!



「……もっとゆっくり練習しましょ?」

「…………うん」



 カティアに慰めてもらったので……焦る気持ちを抑えることにした。


 式典まで、もうちょっとだけど……頑張らなきゃだね。

次回は金曜日〜

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