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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十五章 異界の夏に向けて
464/616

464.報告ついでに

お待たせ致しましたー








 ◆◇◆











「……は? ファルが?」




 中層にまた行った時に、イシャールさんには絶対に言おうと……ファルミアの事情を改めて伝えました。



「はい。僕とは前世、親友だったんです」



 場所は大きな厨房ではなく、僕がお願いして個室の厨房にお邪魔しています。フィーさんはいないけど、クラウは頭の上に乗っているよ? いつものスタイルだ。



「……世間は狭いもんだなあ?」



 しばらく考えた末……イシャールさんの口から出た言葉はそれだった。それしか思いつかなかったのだろう。非常によくわかります。



「僕もびっくりですよ」

「の割には、スッキリした面してるじゃねぇか?」

「いや〜……なんかしっくりきていると言うか」



 ファルミアが『(けい)』だとわかったら……なんと言うか、しっくり来ちゃったんだよね?


 料理でのやり取りも、すぐにテンポ良く出来ちゃうのが……なんだか、しっくり来るだけでなく……一緒にいるだけで気が楽だった。


 最初のは美女っぷりに圧倒されていたが……今は、記憶が戻っても……彗は彗で、ファルミアはファルミアだ。


 話のやり取りも、今までのことを思うとちょっと違和感はあるが……すぐに慣れたものだ。僕らは僕らだからね?



「ふゅふゅぅ!(ファルミアはファルミアー!!)」

「そだねー!」

「なんつってんだ?」

「ファルミアはファルミアだって、言っています」



 イシャールさんには、クラウの声は聞こえないからちゃんと伝えますとも。


 とりあえず、今日はイシャールさんがせっかくだからと……ピッツァ回しを教えることになりました。


 生地は、ティラミスケーキの時間操作はうまくいかなかったけど、こっちは大丈夫だったので。


 生地伸ばしから順に……伸ばす工程をきちんとご指導致しますよ!!



「……こうか!?」



 生地に慣れるべく、見た目は粘土遊びっぽくなっていますが……イシャールさんは、うりゃー! と頑張って格闘しています。


 僕も初心者の時は同じだったから、実に懐かしい。


 ファルミアも久しぶりだから……同じ感じになるかなあ?


 結果、イシャールさんは物のみごとに……生地を広げては破くを繰り返しましたとさ。



「ちっくしょー!! ぜってぇ、マスターしてやるぅう!!」

「頑張りましょう!!」

「ふゅぅ!(僕も!)」

「へ? クラウも?」



 ちっちゃな手だと無理だと思ったら……足も使って、上手に回すことが出来たのです!?


 これには……イシャールさんとお口あんぐりになりました……。

次回は土曜日〜

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