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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十五章 異界の夏に向けて
462/616

462.相変わらず

お待たせ致しましたー

 ファルミアとのやり取りは……ビデオ通話のような、『水鏡』って魔術らしい。


 神王家と各国の王家がやり取り出来る、特殊な魔術。術師への負担が少し大きいので頻繁には扱えないそうだが。今回は、ユティリウスさんがその担当らしい。


 そして。


 僕とファルミアは、時間の許せる範囲でお互いの近況を話し合うことになった。



(けい)の記憶が戻ったんなら、ファルミアもピッツァ作れるようになるんじゃない?」

『そうは言っても、ここ三百年以上まともに作ってないのよ? ブランクあり過ぎるし、生地の仕込みは出来ても回しは難しいと思うわ。カティにまた修行見てほしいくらいよ』

「あ、そっかあ? けど、他の料理は覚えてたんだね?」

『そこは不思議だけど……クロノにはもう聞けないと思うわ』



 こんなやり取りを出来るだなんて……思わなかった。


 ファルミアとは『対等』とは少し違う立ち位置に居たし……彼女は僕を『友人』には思っていたかもしれないが。


 今の世界では、結婚もしてるし……赤ちゃんも授かっている。


『彗』だった頃は、結婚とかほとんど考えていなかったのに……先越されちゃったね?



「……けど、ファルミアとはまた一緒にピッツァ作りたいなー」

『そうね。あとちょっとで、エディの式典と前から言ってたバカンスもあるし。再挑戦しようかしら?』

「うんうん! 作ろう!!」



 同じように作れるかわからないけど……きっと楽しいに違いない。


 悪阻が酷くなる前に……一度か二度は作りたいなあ?


 とかなんとか話していたら……時間はあっという間に過ぎて。


 最後に『バイバイ』してから……水鏡に一瞬ユティリウスさんが映って消えたのだった。



「……ファルがなあ?」



 水鏡が消えてから、エディオスさんは軽いため息を吐いた。それはセヴィルさんやフィーさんもだけど。



「……僕、ぜんっぜん気づかなかったぁ!!」

「……転生者の事実は知っていたが。そこまでとは」

「…………けど。今が幸せそうで良かったです」



 彗って、ツッコミには熱いけど……自分のことについてはどこか淡白でいたから。


 だから……ユティリウスさんと夫婦になれて、赤ちゃんまで出来たのは親友としては、すっごく嬉しい!!


 僕も……ちゃんと身体が成長すれば……セヴィルさんと…………きゃ、って思っちゃう!!


 とりあえず……関係の距離が一気に縮まったけど、大まかのとこが変わったわけではない。


 僕らは……転生しても『親友(僕ら)』なんだから。

次回は日曜日〜

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