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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十五章 異界の夏に向けて
461/616

461.親友との再会?

お待たせ致しましたー



『カティ!!』



 ファルミアさんだ。


 ちょっと、困った顔してたけど……綺麗なお顔とかは、式典で会った時以来から変わらない、彼女のままだ。


 真実を知った今……彼女が(けい)だなんて、まだ信じられないでいるけど。


 でも……あの様子だと、自分が『ツッコミ親友の彗』だと言うのは、クロノさん辺りから記憶は戻されたみたい。


 僕は、鏡の前に立つと……大きく深呼吸をしたのだった。



「えっと……」

『…………』



 なんて言っていいのだろうか。


 僕が、質問しようにも……彼女を『彗』と知ってしまったんだから、敬語とかどうしようかなとかめちゃくちゃ悩んだが。


 ファルミアさん自身は……少し俯いちゃった。多分、僕の今の呼びかけで……彗の記憶も戻ったことがわかったのかも。



「…………彗、って呼んでも?」

『…………やっぱり、奏樹(かなた)も?』

「…………思い、出して?」

『……ええ。クロノって、フィーの兄神に無理矢理』

「…………そう」



 やっぱり……クロノさんが、戻したんだ。記憶を全部。


 とは言っても……なんで、彗も転生を?


 僕の記憶だけだと……殺されたのは、僕だけだったような?



『……奏樹は知らないのは当然よ。私が死んだの……あなたの後だもの』

「……それなのに、転生したのは……先?」

『ええ。リースと結ばれるためだって』

「……そっかぁ」



 クロノさんだったら、それくらいお安いご用だろうね? あの夢以来会っていないけど……僕らのために、色々動いてくれてたようだから。


 今は、どうしているんだろう?



「……マジで、お前ら……前世でもダチだったのか?」



 エディオスさんに聞かれたので……僕らは首を縦に振った。



『本当よ、エディ』

「僕の前世での名前が、すぐに出て来たのが何よりの証拠です」

『……奏樹もね?』

「でしょー?」



 元気ないけど……多分複雑だったかもしれない。


 僕が覚えてなくても……目の前で、親友()が死んだのを見たのだから。


 哀しい以上の感情を思い出すのは、無理ないもの。



「ふーん? 兄様だったら……機会伺って、戻すのは楽勝だもんね?」



 フィーさんがこう言うのは、やっぱりクロノさんの性格をよく知っているからだろう。



「……カティアの記憶を戻したからか?」

「それもあるかも。ミーアへの負担も一応は考えたかもね?」

「妊婦さんへのショックは大きいですよ……」



 そこは、大丈夫かもだけど……一応考えて欲しかったです。



『……大丈夫よ。奏樹。お腹の子は無事よ』

「……無理、してない?」

『ええ。むしろ、変なマタニティーブルーになる前で良かったわ』

「そっか」



 まだ少しぎこちない部分はあるけど……ちょっとずつ進展していこう。


 とりあえず……呼び方は、僕だけ『ファルミア』と呼び捨てになりました。

次回は木曜日〜

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