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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十五章 異界の夏に向けて
459/616

459.受け止めづらい(ユティリウス視点)

お待たせ致しましたー








 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆(ユティリウス視点)










 物凄い真実を……知ってしまった。



「み、ミーアが……?」



 我が妻が……異界の転生者であることは、ずっと昔に知ってはいたが。


 今朝、眠りから覚めた彼女によって……告げられた真実は。


 すぐにうまく飲み込めなかった。



「……本当よ、リース」



 ミーアは俺が驚いても、静かに頷くだけ。


 本性の四凶(しきょう)らも驚いていたけど……主人の様子を見て、それぞれ顔を見合わせてもいた。



『ファルよ……真か?』

『カティアの……かつての、友。朋友(ほうゆう)であったと』

『『真なのか??』』

「……ええ」



 信じられない気持ちが強い。


 カティが……実は、転生者だったこともだけど。


 ミーアが……カティの親友だったこと。


 お互いに……殺されたことで、転生させられたことも。


 信じられなかった。


 ミーアが……自然死ではない方法で、死んだことについて!



「……君は、一度殺された?」

「ええ。……けど、それが無ければ……あなた達に出会えなかったわ」



 ミーアだ。


 少し落ち着いてはいるけど……いつもの、ミーア。


 俺が愛してやまない……たった一人の女性。


 俺は……我慢できずに、お腹の子を気遣うのも忘れずに……彼女に抱きついた!!



「そんな! そんな……ことって!!」

「……仕方がないわ。カティに固執していた私は……あの時に殺されなきゃ、自分で自害してたと思うの」

「けど……けど! 君が殺されただなんて!!」



 辛い。


 苦しい。


 哀しい。


 それは、ミーアの方が辛いはずなのに。


 何故……ここまで落ち着いているのだろうか?


 俺の方が、悲しくなってしまうよ!!



「……リース。ひとつだけ、お願いがあるの」



 俺が涙をこぼすと、ミーアは俺に頼み事をしてきた。


 なんとなくだけど……内容はわかった。



「……カティと、『水鏡』越しに話すんだろう?」

「ええ。出来れば……早い方がいいわ」

「使って。俺が王として許可するから」

「……ありがとう」



 そんな淋しい笑顔……俺の求婚を受ける前以来だ。


 カティはどう……受け止めてくれるのだろうか?

次回は金曜日〜

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