454.忘れてたことだらけ
お待たせ致しましたー
◆◇◆
焼きの方は、さすがは料理長さんなのですぐにマスターされ。
もうひとつ問題がある、生地の仕込みの方は。
当日はフィーさんも一緒に中層に来てくれるので、時間操作の魔術は問題がないことに!
生地の伸ばしの練習は……イシャールさんが主体となって、若い料理人さん達に教えていくことになったよ。
僕はひと段落ついたら……休憩室で、お茶を飲むことになったんだけど。
「ほんま、ごめんやで!! カティアちゃん!!」
シェイリティーヌさんことシェイルさんと、ジェイルさんが待っていました。
どうやら、僕への謝罪タイムと言うわけらしい。
「……本当に、カティア嬢には申し訳ない。我々の恩人であるのに、負担を増やして」
「いえいえ。僕はもともとお邪魔する予定でしたので、大丈夫ですよ?」
レストラーゼさんことラディンさんもいるので大丈夫。
今日あの人は、離宮でのご用事があるので来ていないだけです。
「……神霊やわ。カティアちゃんー!!」
「…………そうだな。しかし、俺達は手伝わなくて大丈夫なのか?」
「得意分野の人間に任せてください!」
僕は期間中にピッツァの修行が出来ると思うと嬉しいからね!!
もう日本には戻れないけど……そう言えば、とここで思い出すことが出来た!!
日本こと蒼の世界でのこと。
その世界の神様である……セヴィルさんにちょっと似ているフィーさんのお兄さん!!
レイアークさんに……ピッツァとかを食べさせて欲しいと言われて、半年近く経っているけど!?
これは……流石にいけないと、シェイルさん達には申し訳ないが話を適当に済ませ。フィーさんのいる厨房に戻って、端でコソコソ話すことにしました!!
「……あ。僕も忘れてた」
「ど、どどど、どうしましょう!?」
「うーん。時間軸のずれ考えても……結構経ってるね」
「ど、どうします!?」
「じゃ、これから作ったのを僕の亜空間収納に入れよう! それで、裏庭で兄様を呼べば良いんだよ!」
「……実体ない相手に?」
「取り込むのは出来るからね?」
「なるほど!」
そうと決まれば、ぱぱぱ、ぱぱっと作り!!
手順通りにフィーさんの収納魔術の中に入れて!!
イシャールさん達には一旦離れることをお伝えしてから……フィーさんの瞬間移動で裏庭へ!!
クラウを抱っこしていた僕は、落とさないように着地して……フィーさんは先にお池で何か魔術を使っていたのでした。
『φξηβν!』
フィーさんが、呪文有りだと何を言っているのかわからないので……後ろで待っていると、池から何かが飛んできたぁ!?
次回はまた明日〜




