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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十五章 異界の夏に向けて
452/616

452.中層ピッツァ指導

お待たせ致しましたー








 ◆◇◆











 とは言え、いきなり誰もかれもが出来る白もではないので。



「いいですかー?」



 僕はその日。数ヶ月前に作り直してもらった、ブルーのコックスーツを身につけて……中層厨房に来ていました。


 理由はもちろん……ピッツァ作りを指導するためです!!


 僕はまず……料理長、副料理長のイシャールさんとシャルロッタさんお二人に、簡単な生地の伸ばし方を伝授しているところ。


 手のべではなく……麺棒で薄く均一に伸ばす方法だ。


 さらに、これを一度窯で焼くために。



「……随分、前のとは違うのね?」



 シャルロッタさんの前で作るのも久しぶりなので、驚かれるのも無理ないかも。



「今回は、提供の速さ第一ですからね? なので、事前準備をメインにしようかと」

「事前に?」

「僕以外だと、まだ手で伸ばせませんよね?」

「ええ」

「おう」



 ご自分の力量を把握されているのは、大変良いお返事です。



「ですから……生地をあらかじめ軽く焼いちゃいます!」

「んだと、二回目焦げねぇか?」

「そこはイシャールさん達の腕の見せどころでは?」

「……わかってんじゃねぇか?」



 その気にさせるのは、料理人さんなので実にわかりやすいです。



「とにかく、多くの人に提供しますからね? 事前に焼いたのにソースや具材を載せて、カッツが溶ける程度に焼けば完成ですし」

「たしかに……カティアちゃんじゃなきゃ、普通のピッツァは難しそうだものね?」

「もちろん、僕も出来る限りお手伝いしますよー? 大量生産だとこの方が効率いいので」



 あと、初心者には多い生地の『破け』が少しでも減るからって理由もあります。


 僕も前世では苦い思いをたくさんしたよ……修行時代は、ピザ回し用のタオルで何度も何度も練習したものです。


 イシャールさんに、一度挑戦してもらいましたが……見事に、天井にひっついちゃったんだよね? それはフィーさんも同じでした。



「……たしかに、これならたくさんピッツァ食べれるもんねー?」



 フィーさんは、ただいま生地の時間操作をパパパっとしていただいています。適材適所は大事ですよ?



「定番のマトゥラーソース。変わり種でジェノベーゼ。オーラルソースもいいですし……具材はとにかくなんでもありです!!」

「……ほんと、無限にありそうだな?」

「しかも、手づかみだけでなくナイフとフォークでも食べられる。……あの味が忘れられないわぁ。シェイルには、かーなーり、説教しておいたわよ?」

「は……はい」



 シャルロッタさんのお説教は怖いので……僕も極力怒られたくはない。イシャールさんも婚約者さんが相手でも怖いからぷるぷるしていました。



「と……とにかく、練習だな? まずは生地の伸ばし方だろ?」

「そ……そうですね。手のべは慣れないと時間かかりますし、麺棒でも充分ですから」



 試作とかは、中層のまかないに回すとのことなので……最初の一、二枚以上はどんどん焼いていきます!!

次回はまた明日〜

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