451.久々に噂拡大
お待たせ致しましたー
「……どう言うことだ、イシャール」
セヴィルさんは、イシャールさんからの爆弾発言にちょっと怒っているようです。
たしかに……いきなり、式典で『ピッツァ』作って言われたら、疑問に思うだけで済まないもん。
まだ中層ではイシャールさんを含めて、一部の人達にしか食べさせていないのに?
セヴィルさんの眉間のシワがだいぶ深くなっていくが、イシャールさんは大きくため息を吐くだけだった。
「……俺だって、極力漏らさないようにしてたぜ?」
「と言いますと?」
「……シェイルがやらかした」
「シェイルさん!?」
そう言えば、去年にジェイルさんもお誘いして……ピッツァを振る舞ったんだった!?
ティラミス騒動に引き続き……やってしまったんですね、自慢大会を。
それにしては……あれから随分と時間経っているんだけど?
「……シェイリティーヌがピッツァを食べてから、随時と経っているはずだが?」
「……また食べたいとかこぼしたようでな」
「あー……」
一応僕の護衛さんではあるけど……ここんところお会い出来ていないもんね?
だから……久しぶりに食べたいとかこぼしちゃうのも無理ないかな?
「……ジェイルに言ったのか?」
「そのジェイルと話が盛り上がっているとこを……同期が聞きつけたみてぇだ」
「……それは無理だな」
ジェイルさんも、ピッツァを気に入ってくれましたからねぇ?
んで、しばらくお会いしてない……あの騎士さん達が聞きつけたら、そりゃあ盛り上がること間違いなし。そして……中層の厨房に問い合わせが来たら。
「……えーと、それで今中層にお問い合わせが?」
「めちゃくちゃ来てんだ……」
それはもう止めようがないと言うか何というか。
であれば、僕の中層滞在は決定と言うわけだ。
「もともとお邪魔する予定でしたし……いいですよね?」
「無茶だけはするなよ、カティア」
「はい」
「有り難い!!」
と言うわけで、事情説明のためにエディオスさんとフィーさんには最低限お伝えしたんですが。
「「はぁ?」」
めちゃくちゃ怒られました。僕ではなく、イシャールさんが。
フィーさんには、例のハリセン。エディオスさんにはこめかみグリグリ攻撃と実にえげつない。
「い……や、おま……!? ま……て!!」
「「待つか!?」」
「カティアをめちゃくちゃ働かせる気ぃ? あれ僕でも生地伸ばすの難しいんだよ!?」
「…………俺が覚える」
「それでも時間かかるだろ!?」
とまあまあ。
僕を気遣ってか、単純に自分達が食べたいものをとられた悔しさからか。
とにかく、イシャールさんを痛めつける行為はしばらく続きました……。
次回はまた明日〜