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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十五章 異界の夏に向けて
448/616

448.フリーズドライ実験

お待たせ致しましたー








 ◆◇◆











 今度は、上層調理場へ。



「……ほぉ? プチカをわざわざ乾燥させて?」



 僕らが厨房に突撃しても、マリウスさんは慣れてくださったのかにこにこと出迎えてくれました。


 ラディンさん姿のレストラーゼさんは、すぐに作りたいからと闘士が燃えに燃えまくっている!?



「はい。抹茶(グレイル)よりさらに食べやすいものになると思います。甘酸っぱくて美味しいものになるかと」

「では是非。私もお手伝いさせてください」

「ありがとうございます!」



 早くしないと、レストラーゼさんが落ち着きそうにないからね?


 とりあえず、苺のフリーズドライ以外は中層の時と同じようにティラミスケーキの下準備を作り。


 出来上がったら……次に苺のフリーズドライだ。



「カティア〜。水気を全部抜けばいいのー?」

「はい! からっからになるまでお願いします!」



 実験も兼ねているので、片方のバットには苺そのままを。


 もう片方には、刻んで水分が出まくっているものを。


 僕の……前世での世界じゃ、業務用でも市販でもあらかじめ砕いた状態のものしか知らないから……作りたいものとかわかっていないのだ。


 だから、実験なんです!!



「んじゃ!」



 と、いつものように……指パッチンで魔術を施してもらうと!


 まるで、カメラの早送りのように……どんどん水分が抜けていき、苺そのままは乾燥されたものに。刻んだのは、真っ赤な荒い粒の砂のように。


 もう大丈夫だと、フィーさんに確認してもらってから……まずは、そのままの方を手に取る。ずっしり重い苺の粒とは違い、お菓子で食べるような乾燥苺そのものだ。


 ひと口齧ってみると……まるでスナック菓子のように、サクサク食べることが出来た!?



「美味しいです!」



 これはこれで美味しいが……今回の目的は、あくまで苺のティラミス作り。


 これを砕いて、仕上げに振りかけるのも面白そうだ。とりあえず、これはこれで良しとして。


 次に、刻んだ方。見た目は、僕には馴染みがあるものだけれど……肝心の味は。


 ひと口食べてみたが……味が、味はほとんどない!?



「……こっちは難しいですね」



 多分だけど……水分と一緒に、甘さやせっかくの酸っぱさも流れ出ちゃったかもしれないや。



「じゃあ、カティアちゃんとしては……そのまま乾燥させてから、砕いた方がいいかな?」



 レストラーゼさんは、ラディンさんの笑顔で僕に聞いてきた。それには、僕も首を縦に振った。



「粉砂糖を混ぜてみても……甘さが変に偏りやすいと思うんです。とりあえず……ケーキの仕上げに使ってみましょう」



 ちなみに、刻んだのはクラウが食べたいと言い出したので……食べさせてあげました。好き嫌いないのはいいことだけど……なんでも食べるね、この神獣さんは。

次回は土曜日〜

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