表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十五章 異界の夏に向けて
440/616

440.喜びのキス

お待たせ致しましたー



「なんだなんだ?」



 奥からエディオスさんもやって来たので、僕らの状況を見られてしまう。


 セヴィルさんを押しのけて、エディオスさんが僕の前に立つと。



「いかがでして? エディお兄様」

「……化けたな」



 エディオスさんにも、お化粧をした僕の評価はまずまずのようだ。



「淑女の嗜みをカティアさんも学びたいとおっしゃいましたの。ですので、ご協力させていただきましたわ」

「んで、お前がやったのか?」

「カティアちゃんは、アナお姉様に習ったの。これはその成果よ」

「……ほーぅ? んで、ゼルはこれか」



 エディオスさんが額を指で弾いても、セヴィルさんはまだ固まったままだった。



「ささ! クラウは預かりますわ。お二人でどうぞお茶のお時間に」

「ふゅ?(えー?)」

「それが良いと思うわ」

「こっちは気にすんな」



 と言うわけで、クラウ抜きのお茶会が決定してしまい……少しして、落ち着いたセヴィルさんを伴って僕の部屋へ。


 部屋に着いても、セヴィルさんの顔は赤いのが引くどころか……さらに赤くなった気がする。とりあえず、お茶を入れてから席へ座ってもらおうとすると。



「え?」



 いきなり、後ろからぎゅーっと抱きしめられた?!



「……すぐ言えずで、済まない」



 耳の後ろあたりに、吐息がかかるのでなんだか心臓がキュンキュンするんですが!?


 美形でイケメンさんの甘い行動には、まだまだ免疫がないのに!?



「えっと……何がです?」

「…………化粧だ。よく、似合っている」

「あ、ありがとうございます」



 面と向かって言えないのはお互い様なので、今更だ。


 と思ってたら、あごに手を添えられて……くりんと横に動かされた。


 何をされるかと思ったら……。


 チッス、をされてしまったぁ!?


 しかも、ちょっと長めの!?



「……今はこれくらいで」



 離れたセヴィルさんは、満足そうな笑顔でいた。


 僕はと言えば、ふにゃふにゃへろん手前だったけど……嬉しくないわけじゃないので、何回か首を縦に振った。



(……心臓に悪いよぉ)



 これで大人の体になったら……心臓がいくつあっても足りない!!


 あと、これ以上の関係に進める度胸が全然ないよぉ!?


次回は水曜日〜

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ