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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十四章 異界の春へ
422/616

422.アクアス・ペンネ-②

お待たせ致しましたー








 ◆◇◆











 アクアスのパスタ……青いアラビアータ風のパスタ料理を作っているのだけれど。



(我ながら……錬金術師にでもなった気分だなあ?)



 既に魔法とかを扱えるようになったんだから、今更な部分は多いけどね?


 とりあえず……オリーブオイルで、本当は鷹の爪のように乾燥した唐辛子がいいけど。アクアスの場合はなかったから、種を抜いて刻んだものを炒めていく。


 イシャールさんの結界がなきゃ、目とか鼻に多大なダメージを受けていただろうけど……クラウも僕も大丈夫。


 背後から……なんとなく、セヴィルさんの視線を感じるけど、料理に集中しなくちゃだからスルー。


 それから、イシャールさんにはペンネのようなパスタを茹でていただき、僕は先に作ったスカイブルーのようなアクアス(プラス)のトマトソースを加えて……ソースを仕上げていく。


 味見したいけど……舌を死なせたくないのと、トマトソースの段階でセヴィルさんに美味しいと言ってもらえたからこのままで。


 茹で上がったペンネを入れて、さっと絡まったら……器に盛り付けて出来上がりだ。



「お待たせ致しました。アクアスを使った、アラビアータ風のパスタです」

「なんだ、そのパスタの名前?」

「蒼の世界にあるマトゥラーとカラナを使った、パスタのひとつです。辛い物がお好きな人にはオススメですよ」

「……ほーん」



 説明はもっとしたいですが……セヴィルさんが待ちきれそうにないので、イシャールさんにお皿を渡してもらいました。


 休憩室で食べると、まだ消えていない見えない辛味成分が充満しちゃうので……お行儀悪いですが、セヴィルさんには立って食べていただきます。


 見るからに、食欲を撃退させてしまうようなスカイブルーのパスタ料理。


 罰ゲームだとも思えるそれを……セヴィルさんはフォークで持ち上げて……迷わず、口に。


 ひと口入れてもぐもぐされると……そこからが、早かった。


 ヒュン……ヒュン、と音が聞こえる感じにフォークを動かして、あっという間に……完食しちゃったんだもの!?



「……ご馳走様」



 と、僕が教えた食後の挨拶を丁寧にされるくらい……『満足』って顔に出てました。



「……マジで食いやがった」



 イシャールさんは、口端をひくってするくらい……びっくりされていましたよ。多分、僕もだけど。



「アクアスの辛味もだが、マトゥラーの酸味と甘味も絶妙だった」

「お……お粗末様です」

「毎日食べたいくらいだ」

「腹荒れるぞ!?」

「今更だろう?」



 ともあれ、セヴィルさんへのかっらーい料理は無事成功となったため。


 そのあとは、イシャールさんから普通の唐辛子でも出来ないか、実演込みで僕も少し食べましたとも。


 セヴィルさんは……アクアスのを完食した後だから、物足りないと言ってたけどね?

次回は金曜日〜

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