418.デス・ザ・アクア調理
お待たせ致しましたー
簡単に言いますと。
「アクアスを刻んだものを載せたピッツァを作ります!!」
それだけでなく、ソースのベースも……アクアスをたっぷり使ったものをしますよ!!
「ふゅぅ?」
「うぇ……マジか?」
イシャールさんがげんなり……と言う具合に顔をしかめますと、指をくいくいと動かして、僕とクラウにも赤いチカチカした光をふりかけました。
「……今のは?」
「防御の魔術とかの一種だ。目を保護しねぇと、お前さんに怪我させたらゼルだけでなくフィーらにも俺がどやされる」
「ふふ。ありがとうございます」
「特に、その虹色の瞳が公に出されたら……お前さん、エディら以上に注目浴びんだろ」
そうなんです。イシャールさんには、僕が異世界からの転移者だとバレた日に、実は目の魔術を解除して……今まで隠していた目の色を知ってもらっていた。
シャルロッタさん達には、まだ言えても見せてもいないけどね?
とりあえずは、防護策をしっかりしてくださったので……いざ、取り掛かりますよ!!
「まずはソースから!」
斬切を使ったフードプロセッサーもどきで、アクアスをペーストにして……絶対味見出来ない辛味の強過ぎるソースが出来上がりました。
「…………うげ」
「びゅぅ!?」
臭いだけはどうしようもないので、目が痛くなるくらいの悪臭が部屋中に立ち込めました。落ち着くまで、イシャールさんと共同作業で風の魔術を使って、換気穴へ送り……ダメージを受けた部分は、クラウの回復魔法でなんとかなりました。
「助かるぜ」
「ふーゅぅ」
イシャールさんに撫でてもらうと、クラウは嬉しいのか頭をぐりぐりと擦りつけていたよ。
けど、ソースはきちんと出来上がったんですが……見るからに、絵の具のスカイブルーのような色合いの液体がなみなみとお鍋の中に入っていました。
「あとは、刻んだアクアスに……ミニマトゥラーとベビーリーフもどきを載せればいいから」
イシャールさんと一緒に、久しぶりのピッツァ生地の製作に取り掛かろう!!
「……パンより弾力がちげぇなあ?」
手捏ねなので、ボウルの中身を均一に混ぜ合わせる作業はイシャールさんでも大変そうだった。僕は、少し大きくなった体のおかげもあり……今はだいぶ楽に感じる。
元に戻ったら……もっともっと早く出来るようになるかな?
「これが、倍以上に膨らんだら……生地の仕込みは大丈夫ですよ」
時間操作は、まだまだ扱うのが難しいので……今回もイシャールさんにお願いすることにしました。
次回は日曜日〜