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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十四章 異界の春へ
408/616

408.春のプチカ狩り

お待たせ致しましたー








 ◆◇◆














 雪が去り。


 春です。


 春です!



「春だああああ!!」

「ふゅふゅぅう!!」



 僕が(くろ)の世界に来て、はじめての……春到来!!


 お城のあちこちで花が咲き乱れる時期、となりましたぁ!!


 今僕は、クラウと一緒に中庭にとある果物を収穫しに来たのです!!



「走らなくても、プチカは逃げないよ〜?」



 同伴に、フィーさんにも来ていただきましたが……僕らのはしゃぎっぷりに、苦笑いされちゃった。



「だって……美味しい苺が手に入るって」

「神王の住居……加えて、今は僕が長期滞在しているから、神力に満ち溢れているしね? 普通では味わえないプチカになっていると思うよ」

「それで、美味しいベリーピッツァ作りたいです!! あと、せっかくなのでフルーツサンドイッチも!!」

「果物でサンドイッチって、レイ兄様からは聞いたことがないからなあ?」



 僕の体が少し大きくなったから、やりたいことも出来ることも色々増えた。


 まだ、セヴィルさんの婚約者……御名手(みなて)だってことは発表出来ないけど。フィーさんにほとんどの人の記憶をいじってもらったから、生活に関しては前とあんまり変わらないけどね?


 とりあえず、雪も全部溶けて、土も良い感じに乾いた本日。


 フィーさんが、『裏庭に良いものが出来たよ!!』と、朝ご飯を食べた後に知らせてくれたから全員でびっくりしちゃったけど。


 とりあえず、参加者は僕とクラウ以外はお仕事! となったからフィーさんに連れて来てもらった中庭の光景に……見た目通りの子供みたくはしゃいでしまったのは仕方がないことです。


 だってだって!!


 大粒サイズの苺がお庭のあちこちに群生しているのを見たら!!


 フルーツ大好き人間としては、興奮しないわけがないです!!



「この大粒……映えるサンドイッチになりそうですね!!」



 流石に、農家さんが手塩に育てたのとは違って……大きさも形も不揃いではあるけれど!


 持ってみた感触は!!


 これ以上にないってくらい最上級!!



「ばえる?」

「ふゅ?」

「えっと……切った断面が凄い可愛い……感じでしょうか?」

「食べるためにわざわざ?」

「フィーさん、可愛いものは好きですか?」

「まあ、普通には?」

「んー……じゃあ、女性には嬉しい出来栄えとだけ」

「アナとかは好きだろうねぇ?」



 ちなみに、ファルミアさん達ヴァスシード御一行は既にお国に帰られています。



「とりあえず……ピッツァも作るので、たっくさん収穫したいです!」

「いいよー? いっぱい作ろー!!」

「ふゅぅう!!」



 途中、つまみ食いもしながらたくさん採った大粒苺ちゃんことプチカちゃんでしたが。


 思わず、クラウだけでなく僕もたくさん食べたので、すぐにおトイレのお世話になっちゃいましたとさ。



「……大変申し訳ございません」

「……びゅぅ」



 おトイレ地獄から帰ってきた僕らは、フィーさんの回復魔術でお腹を落ち着かせてから……料理をするのに着替えました。



「あっはは! いいよいいよ? エディとかも昔そうだったし」



 面白いと笑ってくださった、フィーさんだけど。


 どことなく……寂しい雰囲気に時々なるのは気のせいかな?


 あの倒れちゃった日から……ほんと、時々だけど。そんな風に笑うようになったんだ。

次回は土曜日〜

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