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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十三章 神王の御名手
397/616

397.虹の舞(クロノソティス視点)

お待たせ致しましたー








 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆(クロノソティス視点)










 第一段階の、封印は無事に解けた。


 よかったよかった。



「爺様のお陰もあって……思っていた以上に早く解けたね?」



 守護獣の、クラウの成長も相成って……魔力の循環も少しずつ浸透していき、奏樹(カティア)のあの転生させた身体にもうまく馴染んだ。


 だから、身体の成長も少しだが促せたのである。



「想いの方も……うまくいった」



 セヴィルへの気持ちに、何重もの封印を僕らやフィーが重ねていたけれど……結局は、カティア自身が内側からあふれるのを止められなかった。


 だから、僕は……爺様と一緒に、クラウも含めてカティアへの身体のリンクを強めた。その結果が、あの成長だったけど。



「……まさか、ほとんどの御名手(みなて)を繋げてしまうとは思わなかったなあ?」



 フィーは相当疲れただろう。立て続けに、王家や王家に連なる人間の子達の『(たま)繋ぎ』をしたんだから……そろそろ、唯一神とは言え何も起きないわけがない。



「……大事がないように、僕らもフォローしなきゃ」



 もうすぐ。


 あと少しで、あの子の対となる存在が目覚める。


 (くろ)の黑。


 その反対の正。


 眞白(ましろ)の世界の唯一神。


 僕ら神々の孫の末の妹。


 末の弟であるフィーの、(つがい)となる存在。


 あの子と良い出会いをするためにも、フィーにも万全でいてもらわなくちゃ。



「さぁて? 流れ流れる虹の神の後継として……僕も頑張らなくちゃね?」



 狭間の流れから立ち上がり、懐から薄虹色の扇子を取り出す。


 それを開き、僕は構えてから足運びをして……舞い始めた。ただの踊りではない。



【我、虹の後継。この舞を届けよ届けよ……各々の世界へと。流れよ流れ、虹の力を】



 レイの世界にも、サフィーナの世界にも……他の弟妹らにも。


 もちろん、フィーの世界にも。


 少しでも、狭間を通じて僕の力を伝えれば……彼らも回復するだろう。


 なにせ、カティアを成長させるのには……少しばかり骨が折れたのだから。


 それから、小一時間くらい舞い続けていると……水鏡の反応がひとつあった。



『随分と、豪勢な事をするのね? クロノ兄様』



 サフィーナだった。相変わらず可愛くて綺麗だけど、呆れ顔はあんまり似合わないなあ?



「フィーの……あの子達のためだ。多少は頑張んないとね?」

『無理をして寝込まないようにしてちょうだい? あなたが寝ると数百年の時間軸のズレが出来るわ』

「はいはい」



 この後、軽く寝ようとしたがやめておくことにした。



『とりあえず……あの子供の御名手は大慌てでしょうね? ただでさえ愛らしい子が成長したのだもの?』

「セヴィルは、カティア限定だからね?」



 気持ちが爆発しなきゃいいけど……と、思っておくしか出来ない。

次回は月曜日〜

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