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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十二章 異界の年明け
383/616

383.信じられない-②(エディオス視点)

お待たせ致しましたー


公開日勘違いしてたですん








 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆(エディオス視点)











 つい、勢いで行動を起こしてしまったが。


 セリカは、俺の腕の中で慌てるだけだった。


 完全に嫌がっているわけではない。


 その確信とも言える状況を確認してから……俺は、セリカの身体に腕を回して、抱き込んだ。



「……今の、嘘じゃねぇよな?」



 けれど、確認は取りたかった。セリカが口にした言葉が、嘘ではないことを。


 一瞬、ピクっと揺れたが……セリカは、少しして首を縦に振った。



「……は、い」



 肯定の言葉に、俺は嬉しくなった。


 さっきまで、ダラけていた気持ちとかが吹っ飛ぶくらい。思わず、力を少し込めて抱き締めるほどだ。



「マジか!!」

「きゃっ!?」



 壊さないように、けど、めちゃくちゃ嬉しかったから思わず力がこもる。


 セリカも当然驚いたから、ふいに顔を上げてしまったのを見逃さない。俺は片手をセリカの顎に添えて固定した。


 俺を見てもらえるように。


 セリカの顔は、これ以上ないかってくらい赤かった。



「……嘘じゃねぇんだよな?」



 もう一度聞けば……少し間を置いたが、セリカはゆっくりとまた首を縦に振った。


 俺は自然と頬が緩み、言葉の前に行動してしまい、セリカの額に口づけをしてしまう。



「お、お兄様!?」

「いいだろ、こんくらい」

「え、え?」

「俺も……嘘はつかねぇよ」



 ゼルもだが、カティアにファルまで協力してくれてんだ。その気持ちを無下にするつもりはない。


 つか、俺の気持ちって……そこまでバレていたのか?


 いつからだ??


 まあ、確認は後にして……セリカにきちんと告げることにしよう。



「う、う、嘘じゃない……って」

「……ああ」



 もう一度、額に口付けてからしっかりと抱き込んだ。


 ひゃっとか、可愛い反応が見れたんなら……もう迷う必要はない。


 そう思っていると……セリカの身体がいきなり光を帯びて、宙に浮かんだ。



「「!!?」」



 なにが起こったのか。


 敵襲ではないのは、フィーがやって来ないので分かる。


 つか、フィーがやらかすとしたらこれは。



御名手(みなて)……の儀式??」



 まさか、と思っていると……セリカの目から光が消え失せ。


 持っていた包みを抱き込みながら、俺を見下ろしてきたのだ。



『……告げよう。この者の、誠の繋がり、(えにし)



 セリカの口から、フィーの声が紡がれた。


 と言うことは、これは確実に御名手の儀式。


 俺は、当然嬉しくなって……セリカに手を差し伸べたのだった。


 信じられない気持ちが大きかったが……この機会を逃すつもりは毛頭ない。


 紡がれた言葉には、俺は……きちんと返礼をした。



「生涯、離しません」



 神王としても、生涯の伴侶を離すつもりはなかった。

次回は月曜日〜

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