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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十二章 異界の年明け
368/616

368.その後の行方は?

お待たせ致しましたー








 ◆◇◆










 近衛騎士さん達の執務室は……上層ではなく、中層にあるらしく。


 食堂とは逆方向……あちこちある角を曲がれば到着みたい。ちょっと覚えられるかなあ……って心配になったけど、用があるなら遠慮なく識札で呼べとサイノスさんに言っていただけたので、そこは甘えておこう。


 執務室に行っても、シェイルさんと遭遇しないか心配になったが……僕とお話しした後、サイノスさんが護衛任務じゃなくて後輩指導に行かせたから大丈夫とのこと。


 暗部さんとしてのお仕事もなくはないが、基本的には近衛騎士さんの仕事がメインだからなんだって。


 途中で起きたクラウを頭に乗っけて歩いていると……だんだんとサイノスさんやシェイルさんに似た軍服を着た人達が目立ってきた。


 もうかな? と思っていると、大きな扉の前で一度サイノスさんが止まった。



「ほれ、着いたぞ?」

「ここですか……」



 考えてみれば、エディオスさん達の執務室にも入ったことがないから……ちょっと緊張しちゃう。


 クラウを下ろして抱っこしてから頷けば、サイノスさんが苦笑いしながら扉を開けてくれました。



「戻ったぞ。あと、客だ」



 異世界の仕事場って、どんなのかなあと入らせてもらえば。


 机がたくさん、書類がたくさん。


 パソコンは当然ないから……アナログそのままの風景だった。日本とあと違うのは、全部ヨーロッパ風?



「…………カティア嬢に呼ばれたと言っていたが」



 奥から声が聞こえてきた。結構お疲れ気味な……これからお話する予定のジェイルさんだった。



「そのカティアを連れてきた。ジェイル、お前さんに用があるんだと」

「……………………は?」



 サイノスさんの後ろから、ひょっと顔を出してみると……銀縁眼鏡の内側にある目がまんまるになっていた。ジェイルさんがだよ?



「こんにちは……」



 とりあえず挨拶すると、ジェイルさんは眼鏡の縁をちょいと掛け直してから……こっちに来られた。



「……こんにちは。カティア嬢、俺に何か?」

「何かじゃねぇぞ? 去年、お前さんに頼んでいたものがまだか気になってたんだと」

「去年? 俺に……?? あ……!!?」



 本当にメープルシロップについて、すっこーんと頭から抜け落ちていたみたい。あと、見つかっていないかもしれないけど。


 思い出した途端、目頭を押さえちゃった……。



「えっと……メープルシロップ、難しかったです?」

「…………ああ」

「だ、誰か、かぶれたとか!?」

「それも……あったが、量があまり」

「採取がですか?」

「ああ。まだまだ多く採取出来る樹を探しているところだ……」



 なるほど。


 僕もあんまり詳しくはないけど、無茶をされていないようなら何より。


 けど……やっぱり、かぶれる人は出ちゃったんだ?



「んー。フィーさんにも一度聞いてみます。もっとたくさん採取出来る樹があるかもしれません」

「!? ふぃ、フィルザス神様に!!?」

「フィーとカティアはしょっちゅう一緒に料理してるからなあ?」

「はい!」



 美味しいもの大好きなフィーさんが加われば、絶対美味しいメープルシロップが見つかるはずだ!

次回は金曜日〜

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