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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十二章 異界の年明け
367/616

367.共有相談

お待たせ致しましたー








 ◆◇◆










 真っ昼間からだけど……恋愛相談を受けるとは思わず。


 ちょっとこれは……僕も調査? をしなくてはいけない。結ばれるとわかっていても(御名手(みなて)だから……)、ジェイルさんはジェイルさんで、シェイルさんをどう想っているのだろうかと。


 なので、識札を使って……まずは、サイノスさんを僕の部屋へ呼ぶことにした。



「……ジェイルか?」



 僕がまず、シェイルさんの落ち込みっぷりをお伝えすれば……サイノスさんは大きく髪をかいた。



「…………その様子ですと」

「……ああ。あいつも、シェイルんことで悩んでる」

「言うまでもなく……」

「俺は勝手にそう思ってるが……フィーには?」

「フォックスさんの目の前で、御名手だと……」

「おいおいおい!」



 僕もだけど、サイノスさんも大きくため息を吐いた。クラウは、ベッドですやすやと眠っているよ?



「……お前さん。他にも、御名手の連中を抱えているのか?」

「あとはエディオスさん達だけです……」

「そこは同じか……」

「ですね……」



 フィーさん、僕に何をさせたいのでしょうか?



「ジェイルもなあ……? あの性格だからか……好きな相手には強く当たってしまうかもしれん」

「ちょっと厳しそうに見えましたけど……そんなにシェイルさんに怒るんですか?」

「近衛名物にもなるくらいだぜ? ほぼ毎日、シェイルを叱っているんだよなあ」

「サイノスさんじゃないんですね?」

「俺より先に、ジェイルが気づくからな」

「……それだけ見ていられると?」

「お前さんもよく気づくなあ?」



 いやいや、めざとく気づくジェイルさんの方が強いでしょうから。


 とりあえず、くぴっとお茶を飲んで喉を落ち着かせることにした。甘めのハーブティーだから、とっても気に入っているやつです。



「ジェイルさんには個別でお聞きしたいことがあるんですよ」

「なんだ?」

「メープルシロップの件です! 収穫祭の後で、ジェイルさんがご実家経由で探していただけるって聞いてから……全然なので」

「メープルシロップ?」

「樹液なんです。かぶれる可能性はあるのですが、甘くて夢中になるくらい美味しいものなんですよ!」



 ピッツァには使いにくいけど……ホットケーキやパンケーキには……絶対合うはず!!



「ほぉ? 俺も聞いておくか? シェイルんことで落ち込んでいるが……美味いもんでも食えば、ちぃっと元気は出るだろ?」

「そうですねぇ?」



 美味しいものは、皆さんを元気にしてくれる。


 それは……世界を越えても変わらない。


 とりあえず、一度ジェイルさんに会いに……クラウも連れて、近衛騎士団の執務室に行くことになりました。

次回は火曜日〜

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