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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十二章 異界の年明け
359/616

359.クラウの成長-①

お待たせ致しましたー








 ◆◇◆











 厨房に向かっている途中……クラウが寝返りをしたいのか、もぞもぞ動いているように思った……ら。



「え!?」

「「え!!?」」



 僕もだけど、ファルミアさん達が声を上げるのも無理はない。


 抱っこしていたクラウが……少し金色っぽく光っていたんだ! その光がどんどん強くなっていく!?



窮奇(きゅうき)!」

「御意!」



 ファルミアさんが四凶(しきょう)さんのおひとりの名前を読んだ途端、影から窮奇さんが飛び出てきた。


 僕があわあわしていると、窮奇さんは手を動かして……僕とクラウに向けてきた。



「カティ! ちょっとじっとしていて!!」

「囲め……囲め、皐月(さつき)!!」



 窮奇さんが声を上げると、僕……と言うか、僕らの周りに紫の半ドーム型の膜が出来た!?


 その間も、クラウは相変わらず光ったままだけど!



「な……なにが!?」



 クラウに声をかけようにも、光ったままでいつもの鳴き声を上げたりしない。本当にどうしちゃったんだろうか!?



「はいはーい! 僕の出番だねぇ?」



 呼んでもいないけど、クラウのために駆けつけてくださったフィーさんが……窮奇さんが作ったドームを簡単にするっと入ってきた。


 僕のところに来ると……クラウの頭の部分を撫で出した。



「フィーさん、クラウが!」

「大丈夫大丈夫! ちょっとだけクラウが成長するんだよ!」

「「「成長!?」」」



 僕らが声を上げていると……光っていたクラウが……少しずつ形が変わっていく? なんかそんな風に見えたんだ。



「ふーゅぅー!!」



 やっと、クラウが声を上げた途端……クラウの変化がちゃんとわかるように、光が形を変えていく。


 丸っこいふわふわボディが……シュッとしていくような。


 金の丸っこい翼も、シュッと広がっていくような。


 形が変わっていくのが落ち着くと……光がシュバっと消えていった!?



「ふゅふゅぅう!」



 クラウは完全に起きていて……そして、体が大きくなっていた。


 シュッとしたスリムボディが特徴的な……。僕の方に振り向かせたら、顔はあのホワイトオパールのお目々とかはそのままだけど……手とか足もおっきくなってた。


 なんでいきなり?



「……クラウ?」

「ふゅぅ!」

「クラウ、だよね?」

「ふゅ!!」



 可愛いのは相変わらずだけど……一体全体どうして??


 どうして、クラウがいきなり大きくなっちゃったんだろう??



「んー……成長段階でも壱の弐ってとこかな??」



 ひとり、わかっている感じのフィーさんは、僕の隣で何度も頷いていた。



「フィーさん……クラウは」

「きっかけは僕でもわかんないけど。あの欠片の力も安定してきたから……神獣としての成長段階に達したんじゃないかな?」

「……それで?」

「多分だけど」

「ふゅぅ!!」



 抱っこしたままのクラウは、少し長くなった腕を僕に伸ばしてきたので……近づけさせてあげれば、ポフポフと柔らかくて癒される気がした。

次回は金曜日〜

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