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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十二章 異界の年明け
356/616

356.久しぶりの再会

お待たせ致しましたー








 ◆◇◆











「さあ今日からも頑張るわよ、カティアちゃん!」

「はい! セリカ先生!」



 年が明けて、式典などもだいたい落ち着いてきた日に。


 三ヶ日やお正月休みもないこの世界なので、セリカさんとのお勉強タイムも普通に戻ってきた。セリカさんのことを、カイツ先生とは違う意味で先生と呼ぶようになってきた。


 一応、緊張感を持って授業に挑んだ方がいいと思って。


 授業内容は、これまでと同じように識字中心。


 あとは、国史とか世界情勢についてはちょろっと。


 メインは、僕が普段役に立つようにと、食材の相互性についてだ。これに関しては、セリカさんも城下町でミービスさんのお手伝いをしていたから……半分以上雑談だ。


 最後には、識字や暦などの簡単なミニテストを終わらせて。



「はい、お疲れ様」



 ミニテストが終われば……毎回しおしおなくらいに脱力してしまう僕でした。



「結果はまた明後日。明日はカイツさんの方だものね?」

「頑張りますぅ」

「この後は、ゼルお兄様とお茶会?」

「いえ、今日はありませんけど?」

「あのね、私聞いたのだけど」



 と、セリカさんが何か話される前に、扉の方からノックする音が聞こえてきた。


 僕が対応すると、開けたその先には。



「カティ〜!! 久しぶり〜!!」



 数ヶ月ぶりとは言え、相変わらず元気いっぱいのファルミアさんのご登場だった。


 そう言えば、式典関係でヴァスシードの皆さんもいらっしゃるかもと、セヴィルさんに聞いたような。


 だけど!



「ふぁ、ファルミアさん!? 走っちゃダメですよ!!?」



 今まだお腹は大きくなくても、ファルミアさんはおめでたなんだから!!?


 待ったをかければ、ファルミアさんは軽く頬をふくらませたけども。



「んもー。まだつわりもほとんどないから大丈夫よ?」

「そうは言いましても、ご本人だけの体ではないです!」

「……カティは心配症ね?」

「日本だったとしても言います!」

「わかったわ」



 四凶(しきょう)さん達はいないようだから、ファルミアさんはひとりでやって来られたようだ。ユティリウスさんもいない。



「ところで……今日はなにを?」



 久しぶりだから、一緒に何か作るお誘いかと思ったら。


 いきなりだけど、彼女にガシッと肩を掴まれた!?



「あんな短期間に、なにがあったの!?」

「「何が??」」



 セリカさんもまだ一緒にいるので、思わず声を揃えてしまう。



「あなたとゼルのことよ!!」

「……あ、はい」



 たしかに、識札を数回飛ばしている間に……気持ちを意識し出してから、ちゃんと恋人以上に婚約者になるスパンがはやかった。これについては……ちゃんと説明した方がいいかもしれない。


『実は……』と、前置きを置いて。体調不良になる前と後を順序づけて話せば。


 終わった後に、ファルミアさんは床の上で『orz』って懐かしい土下座ぽい姿勢になってしまった。

次回は木曜日〜

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