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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十一章 異界の年の瀬
344/616

344.なにを作ろうか?

お待たせ致しましたー








 ◆◇◆












 セヴィルさんの誕生日……バレンタインまでまだ時間がたっぷりある。


 僕が作っていたアクセサリーも順調。


 研磨などの段階も終わった、あとは……仕上げに台座となる部分のセッティングくらい。フィーさんに教わりながら作ってはみたけど、子供の手でも十分に出来た。


 我ながら、初めての宝石っぽいものでアクセサリー作りをしたが、良い出来栄えだった。



「……すぐにでも渡したいけど。せっかくだから、お誕生日当日がいいなあ」



 バレンタインには、何を作ろう。


 セヴィルさんからは『カティアの作ったものなら、なんでも良い』と賞賛のお言葉をいただけたが……逆に悩んでしまう。


 甘いものがあまり得意でない人に……出来れば、美味しいと言ってもらえるお菓子を作りたい。セヴィルさんは、善哉とかが少し食べられたし……ハチミツピッツァも食べられる方。


 とは言っても、ひと口でいい方だ。あまりたくさんは食べられないはず。


 なら、と……ここはひとつ。



「うーん? セヴィルが食べれそうな甘いお菓子かあ?」



 やっぱりだけど、フィーさんに頼らざるを得ません。



「僕やファルミアさんがいた、蒼の世界だと……ココルルとかキアルのような食材がよく使われたんです」

「キアルねぇ? 人間が食べ過ぎると、神力酔いするから……セヴィルとかでもオススメしないね?」

「じゃあ、使うのはココルルですね?」



 ただ、そうすると……デザートにはあんまり詳しくない僕では塩気もプラスしたチョコレートのお菓子は作れない。


 塩キャラメルとか塩チョコレートって、単純に塩を加えるだけで作れるものではないらしいからだ。



「カティアの作るものなら、なんだって良いって言われたんでしょ?」

「そ、そうですが……出来るだけ、美味しく召し上がっていただきたいですし」

「まぁね? ミーアからまだ返事来ないんでしょ?」

「なので、フィーさんに相談したんです」



 ファルミアさんには、セヴィルさんとのお付き合い報告も兼ねて、チョコレートで何を作った方がいいのかお伝えしたのだ。あれから、三日くらい経つが……まだ彼女からの識札は来ていない。


 きっと……一生懸命考えてくださって、いるはず。


 面白がっていなければ良いけど。



「じゃあ……僕以外にも、知っている子に聞けば良いんだよ」

「? フィーさん以外に??」



 と言って、フィーさんは指パッチンで瞬時に消えてから……少しして、今度は誰かを連れて出てきた。



「え、え? カティアちゃん??」



 フィーさんが連れてきたのは、セリカさんだった。



「セリカなら、下町事情に詳しいし。簡単で美味しいお菓子作りを知ってると思ってね?」

「? どう言うことですか、フィルザス様?」

「フィーさん……セリカさんに説明せずに連れてきたんですか?」

「この方が早いと思って!」



 とりあえず、強力な助っ人が来てくださったわけです。

次回は火曜日〜

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