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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十一章 異界の年の瀬
340/616

340.おじいちゃんにも報告

お待たせ致しましたー








 ◆◇◆











 とは言えど……ですが。



「───────……おお、おお!! カティアちゃんがゼルと誠に!!」



 僕とセヴィルさんの秘密を知っていらっしゃる、親世代さん達の中でもレストラーゼさんは特別なので……翌日にフィーさんの呼びかけをしてすぐに、僕の部屋に来てくださいました。


 僕は今日も休息日だからと、ベッドの中です。ただし、口の中ではフィーさんからの美味しいハチミツレモン味の薬飴を舐めているよ?


 で、レストラーゼさんは僕から昨日の一部始終をかいつまんで話したら……ハンカチ片手に滂沱の涙と言わんばかりに、ずっと……ずーっと泣いていらっしゃいます。



「……レスト、泣き過ぎ」

「何を言うか、フィー!? 我が孫らの中でも、ゼルの婚約者なのじゃぞ!!? くぅ……カティアちゃんの身体の問題がなければ、すぐに国内外に広めたかったわい!!」

「広めないでください……」



 僕もだけど、今隣に居てくださっているセヴィルさんもお顔が真っ赤っかだもの。



「何を言うかね、カティアちゃん!! ゼルがじゃぞ!? このゼルが唯一と認めた相手なのじゃ!! それはもう、サイノスらの時のように広めねばならん!!」



 けど、実際のところ……僕の体にかけられている封印がまだ解けないのでお預けだ。


 そのことが悲しくて悲しくて、嬉しくもあるけどレストラーゼさんにとっては辛いと……帰られるまで泣き続けていました。



「じゃ、僕はお邪魔虫だーかーらー。クラウも行くよ?」

「ふゅ?」



 じゃぁね〜、とフィーさんは本当にクラウを連れて行って、僕とセヴィルさんをふたりきりにしてくださいました。



(……き、緊張するぅ!!)



 昨日の今日で恋人同士以上に…………皆さんに認められても…………こ、婚約者になったからって、今までと全然違う。


 セヴィルさんはずっと……ずーっと主張してくださったけど、僕自身も大好きだと気づいてきちんと言葉にした。


 自分から抱きつきにも行ったのに、恋のパワーってすんごい。



「カティア」

「ひゃい!?」



 すぐに呼ばれたので、変な声になってしまったが……セヴィルさんがそっと僕の手を握ってくださった。



「快復したら、何をしたい?」

「え?」

「気が早いが、俺なりの逢引きの誘いだ」

「ぴ!?」



 わ、笑ってる。


 セヴィルさんが物凄く自然に微笑んでいらっしゃる!?


 その素敵過ぎる笑顔に、僕は鼻血が出たんじゃないかってくらい……顔に熱がこもった!!


 慌てて、空いてる手で触っても大丈夫だったけど。



「まだ俺の誕生日まで日にちはある。忙しくなるまで……お前と色んなことをしたい」

「お忙しい??」

「これでも神王家の血を引いているからな? 贈り物の山を選別するのが毎年大変なんだ」

「贈り物……」



 あと二ヶ月くらいで、セヴィルさんの誕生日。


 それと、ファルミアさんの言葉が間違っていなければ……バレンタインが近い。


 その前に新年の〜とかがあるけど、これは識札でファルミアさんに報告するついでに、相談に乗っていただかなくては!!


 けど、デートについては僕も出来れば行きたいと思っていたので返事をすると……。



「では、約束だ」



 と、何故かほっぺにチューされちゃいました!?


 セヴィルさんの説明によると、御名手(みなて)で婚約者になったら出来るようになるスキンシップらしい……。


 僕の心臓が保ちません!!?

次回は木曜日〜

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