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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十一章 異界の年の瀬
332/616

332.心の本音

お待たせ致しましたー








 ◆◇◆













 そのあとは、少し寝つけなかったけど……しばらくしていたら、寝てたようで……今度はクラウとフィーさんが椅子に座っていた。


 フィーさんは寝ていなかったけれど、クラウとなぜか手遊びをしていた。



「せっせっせ〜、のよいよいよい」

「ふゅぅ!」



 フィーさんの蒼の世界知識……どこまであるんだろうか??


 レイアークさんは、前に神域で会った切りだけど来る様子もないし……来たら来たらで、セヴィルさんはともかくエディオスさん達が大騒ぎしそうだ。



「……おはよう、ございます」

「あ、おはよう。カティア? もう真昼だけど」

「ふゅふゅぅうう!!」



 ふたりが僕に気付けば、クラウはすぐに飛んできたので、フィーさんが後からこちらに来た。



「え……もう、そんな時間??」

「大丈夫大丈夫。今日治るって言ったけど、しばらくゆっくりしなよ?」

「けど……」

「いいのいいの。君は特に仕事しているわけじゃないんだから、ゆっくりしてていいの」

「……はい」



 たしかに、僕は居候の身だ。


 式典の時は、ちょっとだけ手伝えたけど……本職じゃない。時々、上層の厨房でお借りして作るのも……ある意味趣味の範囲だ。全然仕事じゃない。


 だから……少し、寂しくなった。熱はないはずなのに……頭がぼーっとしてきちゃう。


 すると、フィーさんから軽くデコピンをお見舞いされてしまった。



「いいんだって。セヴィルの御名手(みなて)だってことはまだ言えないんだし、普通の貴族令嬢のように過ごしてていいんだから」

「……ですが」

「んー? じゃ、治ったら本格的にそのマナーとかコロネに教えてもらう??」

「へ?」

「ダンスとか、礼儀作法の本格化。考えれば、御名手の報告しちゃったらそれ求められるからね??」

「ふ、フィーさん??」



 なんで、そっちの方向にいくのだろうか??


 僕、昨夜セヴィルさんのことがきちんと好きだって気づいたの。誰にも言っていないのに??


 もう一度彼を呼べば、フィーさんはいたずらっ子のような笑顔になられた。



「聞いたよー??」

「な、何を??」

「寝言でも……セヴィルに告白したのを」

「ぴ!?」

「ふゅふゅぅ!!」



 あの寝起きの後に、僕なにやってんのぉおお!!?


 久しぶりに、ツッコミ親友のように真似して声を上げた後……ぼすん、って掛け布団の上に倒れた。



「いやぁ〜〜? 寝言って、心の本音が出ちゃうんだよね?? やっと記憶抜きでも自覚出来たんだ〜〜??」



 フィーさんは終始楽しそうだった。


 これからどう公表しようかどうかとか言い出したけれど……顔を見てきちんと言えていない僕なんだから、そんなことは出来ない!!


 とにかく、セヴィルさんときちんと話し合いたいと言ったんだけど……セヴィルさんは今ご飯以降から戻ってないとかで、今この部屋には来ていない。


 なんということだ!!?

次回は月曜日〜

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