表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十一章 異界の年の瀬
328/616

328.トロトロトマトリゾット-①(フィルザス視点)

お待たせ致しましたー








 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆(フィルザス視点)










 僕が聞くと、カティアのお腹から可愛らしい音が聞こえてきた。


 その音は僕らの耳に届いたので……セヴィルは目を丸くしたけど、僕はお腹を抱えて笑ってしまった。



「あははは!! お腹空いているんなら大丈夫大丈夫!!」

「…………申し訳ないです」

「いいっていいって。さっきも聞いたけど、なんか食べたいものある??」

「……えーっと」



 考えているあたり、蒼の世界の料理かなあ??


 僕も全く作れないわけじゃないけど……全然わかんなかったら兄様に聞こう。それくらいいいだろう。



「なになに〜?」

「……とりあえず、ホットコパト……飲みたいです」

「…………それでいいのか??」

「お腹にはしっかり入れた方がいいよ??」

「……うーん。じゃあ」



 と、コパトはコロネにお願いすることになり……僕には『リゾット』と言うお粥っぽい料理をお願いされたけど。



(簡単な作り方だと……いつものピッツァに使うマトゥラーソースに炊いたウルス米を混ぜて、カッツたっぷり)



 カティアじゃなくても、僕だって食べたくなっちゃうね??


 セヴィルにはカティアの看病とクラウのお守りを任せて、僕は上層の厨房に向かう。カティアが風邪で倒れたことはマリウス達も知っていたから、目が覚めたことを伝えれば安心してくれた。



「……それで、お食事をフィー様御自ら??」

「そうそう。ウルス米使ったお粥ぽいの」

「みたいなの……でございますか??」

「味付けはマトゥラーのソース使って、カッツたっぷり溶かすんだって」

「……それは、カティアさんでなくとも食べてみたいものですな?」

「試食兼ねて作ろ?」



 ウルス米は僕が時短の魔術を使って炊いて……結構使うことが多くなってきたソースに少し入れて……鍋でコトコト煮たら、削ったカッツを入れる。青いのは入れない。……なんか合わなさそうだったから。


 カッツが溶けてきたら、胡椒を入れて……少し味見。


 ちょっと塩気と言うかコクが微妙だったので、少量のポルトを入れてまた味見。


 いい具合になったので、器に入れて彩り用のパセリ(リンネ)の粉末をかけて……僕の亜空間収納に入れておく。マリウス達にも味見してもらってから、鍋の方も。



「これは……きちんとした食事ですな??」



 マリウスにも気に入ってもらえる味なら大丈夫だ。


 ちょっとだけ早歩きでカティアの部屋に行くと……セヴィルが扉を開けてくれたんだけど、カティアは眠っているみたい。



「フィルザス神の薬と、コパトをしっかり飲んだらすぐに……」

「そっか?」



 すぐに食べて欲しかったとは言え、可愛い寝顔で寝ちゃっているのを無闇に起こせないからね??


 ただ、クラウが僕の身体に染みついたリゾットの匂いに大興奮して、カティアが起きちゃったけど!!

次回は水曜日〜

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ