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311.青いカッツの使い道-②

お待たせ致しましたー








 ◆◇◆












 生地と混ぜて、ザルで濾したのとは別に……ケーキの型に生地を流し込んでから、ゴルゴンゾーラを少しちぎって上に載せる。


 これがまた美味しいんだよね??


 焼く作業はマリウスさんにお願いしてから、待っている間にさらにゴルゴンゾーラの可能性を検討していく。



「デザートにも出来るので、果物や蜂蜜。ジャムと合わせても美味しいですよ?」

「えー? ジャムも??」

「蜂蜜同様に、甘じょっぱくて美味しいです」



 なので、マーマレード的なジャムと一緒にクラッカー的なものに載せて食べれば……フィーさんはぴこんと肩が跳ね上がった。



「……美味しっ」

「あと、サラダにもいいですね?」

「果物混ぜたりして?」

「それも有りですね?」



 フィーさんはますます、ゴルゴンゾーラの虜になってしまったようだ。



「……となれば。調味料にすることも可能ですか?」



 マリウスさんが焼き具合を確認しに行った後に、僕にそう聞いてきました。



「はい。カッツのドレッシングって作れますか??」

「ええ。粉状のカッツであれば」

「よーく混ぜれば、辛味とコクが堪らないですよ!」

「……陛下にお出しする前に、こちらで試作してみます」

「はい」



 ブルーチーズドレッシングだなんて贅沢だあ!


 基本、少量でも高価だからお店じゃない限りダバっと使えないからね??


 ここだとたくさんあるようだけど?? なので、クラッカーに夢中なフィーさんにこっそり聞けば。



「うーん? 柔らかいカッツに保存の魔法かけ忘れてたら……だったかな?? 僕の屋敷には基本的にないし……蒼の世界ではどうだった??」

「僕も詳しくないですが、特殊な環境でないと青いカビがつかないとしか」

「不思議だねぇ?」

「ですねぇ??」



 まあ、パンの発祥もだけど。チーズも偶然の産物かもしれない。


 とりあえず、ケーキに使ったゴルゴンゾーラの匂いがすごく漂ってきたので僕はうっとりしていたんだけど。



『『『臭い!!?』』』



 奥でお仕事されている料理人の皆さんには、ピッツァの時以上に顔がくしゃくしゃになっちゃった……。


 けど、ケーキは出来上がったみたいです!!


 マリウスさんが僕らの前に置いてくれたそれは……まさしく、僕がツッコミ親友と一緒に作ったのとだいたい同じなゴルゴンゾーラ入りのチーズケーキだった!!



「これを冷まして……」



 冷却の魔法で、粗熱を取ってからマリウスさんに型から出してもらう。


 型から出したら、切り分けてひとつを味見。



「ん〜〜!!?」



 甘さ。


 塩っぱさ。


 コク。


 辛味。


 それらが一体化した、おつまみにもなる美味しいケーキだった。


 普通のチーズケーキよりも、少し塩気がきついからジュースやコーヒーとかよりお酒が欲しくなっちゃう!! 僕は、今の体だとお酒飲めないけど。



「美味しいー!!」

「ふゅふゅぅ!」




 フィーさん達も美味しいと言いながら食べてくれた。クラウは吸引しそうだったから、すぐに離れさせたけども。



「これは……!」

「麺やピッツァもいいけど……こう言うデザートにも合うんですね??」

「いやはや、カティアさん。これは素晴らしいですよ! 臭いだけはどうしようもないですが、味を知れば病みつきになります!!」

「お役に立てて何よりです」



 晩御飯もデザートも決まったし、よかったよかった。

次回は月曜日〜

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