306.クアトロフォルマッジ-①
お待たせ致しましたー
◆◇◆
チーズたっぷりのピッツァを作ることになると、フィーさんも乗ってくれた。
「カッツたっぷり!?」
「四種類のチーズを使ったピッツァなんです!!」
「わぁ……カッツだけ??」
「だけです!」
「ソースは?」
「無しです!!」
「へ?」
とりあえず、まずはチーズ探しことカッツ探し。
色んな種類のカッツはあるけれど、ブルーチーズとかが見たことがないんだよね??
フィーさんと一緒に厨房に突撃してから、必要なカッツ探しを始めたわけです!!
「まずは、カッツクリーム」
これは作り方をこちらに教えてから常時ストックがあるので大丈夫。保存の魔法があるので、腐敗もあまり心配する必要がない。
「シュレッドチーズはいつもの、ゴーダぽいので」
これは料理人さん達が削ってくださることに。粉チーズも同様に。
「問題のブルーチーズ……」
マリウスさんに説明すると、『使うのですか??』と何度も再確認されてしまったくらい。見せていただくと……予想以上の腐臭に全員鼻が曲がりそうになりました!?
「うへぇ!? カティア、ほんとにこれ使うの!!?」
「しかし……これのクセと風味はフォルマッジには欠かせません!!」
とりあえず、生地を作って伸ばしてから……オリーブオイルことリンネオイルを適量塗り、四種のチーズを適量載せ、釜で焼きます!!
ブルーチーズの臭いは多少漂うけれど、僕には嗅ぎ慣れたクアトロフォルマッジのいい匂いでしかない!!
けど……フィーさんを含める厨房の皆さんは鼻をつまんでいたのでした……。
「ぶゅぅううううう!!?」
クラウまで、くっちゃいくっちゃいと空中でジタバタしていた。
「こ……これほんと食べるの!?」
「白雪ピッツァと同じように……蜂蜜たっぷりかけます!!」
「え〜〜!!?」
問答無用と、蜂蜜をたっぷりかけて……包丁で切ってから一ピースを持ち上げた。
キラキラ輝く蜂蜜の下はチーズオンリー。
もう我慢出来なくて、僕はパクッとかぶりついた!!
「んんん〜〜!!?」
たっぷり使ったチーズの塩気。
ブルーチーズのぴりりとした辛味。
蜂蜜の甘さが塩っぱさとマッチして。
生地もクリスピーにしたから、サクサクと食べやすい。
お腹も空いていたから、ぱくぱく食べちゃう!!
「ふーゅ??」
「そ、そんなにも美味しいの……?」
「はい!!」
さあ、どうぞ? と差し出すと……フィーさんは持ったら、すぐに先端を口に入れたのだ。
次回は日曜日〜