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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第九章 想う相手に向けて
283/616

283.先生らしい仕事-③

お待たせ致しましたー








 ◆◇◆









 言い方は悪いけど、古い洗濯機とかの中で水がぐるんぐるん渦を巻いているイメージ。


 それを落ち着かせないと、魔力のコントロールが出来ない。



(けど、落ち着かせるって……イメージだけで出来るのかな??)



 日本の漫画とか小説だと出来るとかなんとかあるって、ツッコミ親友が教えてくれたけど……。まあ、異世界に来ちゃった僕が言えるはずもないし、せっかくカイツ先生が教えてくれたんだからやってみよう。



(落ち着け……鎮まって、落ち着いて!!)



 ぐるぐる、ぐるぐる、僕のお腹を中心に巡っている魔力にイメージを伝えてみる。


 すると、ちょっとずつだけど、ぐるぐる回っているのが落ち着いた気がした。カイツ先生に顔を上げると、僕の顔を見てわかったのか首を縦に振ってくださった。



「その感覚を掴んだなら、少しずつ出来ると思うよ? 毎日、少しずつ少しずつ……慣らしていく事でコントロールは出来るようになっていくはずだから」

「一気には出来ないんですね?」

「うん、普通はだけど。……俺は知らないけど、閣下とかは出来たかもしれないね?」

「おー」



 たしかに、セヴィルさんは魔法とか魔術お得意だから出来そう。今日のご飯の時にちょっと聞いてみようかなと思った。



「カティアちゃんは、今まで魔術とかを習わなかったんだっけ?」

「ひ……必要なかったので」



 まさか、魔術とかの魔の字も存在しない異世界から来て、しかも幼児化したトリップをしたとは言えましぇん!!


 今の僕の境遇は、極寒出身で料理を育ての親から習った設定。


 それを伝えれば、何と無く納得はしてもらえた。



「そっか。大変だったんだね?」

「フィーさんに連れてきていただいたんで、ここの生活には満足しています」

「俺も君と出会えたしね? さて、コントロールをもう少し続けてから防御魔術を教えよう」

「お願いします!」



 ぐるぐる回っていく魔力のコントロールを少し続けてから、防御の魔術もとい魔法を習うことになったのですが。



「クラウちゃん……とはいつ守護獣になってもらったのかな??」



 なんか、クラウが関係している感じなので、僕は一生懸命に言い訳を考える事にした。


 と思っていたら、



『僕があてがった事でいいよ? 神域から連れて来たって事にすれば』



 どこからか、フィーさんが見ていてくださっていたようで、早速その言い訳を使うことにした。



「フィーさんから譲っていただいたんです。神域の神獣だから、僕に渡すって」

「……そう。気に入られているんだね?」

「僕と言うよりかは、僕の料理ですけど」



 主にピッツァで。


 そこで、僕はぴっと手を挙げた。



「どうしたの?」

「カイツ先生にも、いつか僕のピッツァを食べていただきたいです!!」

「……ピッツァ?」

「僕の得意料理なんです!!」

「……俺に、いいの?」

「先生ですから!!」



 むしろ、知っていただかないと僕が申し訳なく感じちゃう。


 カイツ先生は多分、僕の元の年齢より少し上っぽいから……セリカさんより数十年上くらいかな?


 食べ盛りだろうし、前にセリカさんと出会った時に作ったシカゴピッツァもどきがいいかもしれない。


 とりあえず、今は魔術の訓練を頑張る事にした。

次回は月曜日〜

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