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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第七章 繋がりは広がる
251/616

251.アナとサイノスの御名手(フォックス視点)

お待たせ致しましたー








 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆(フォックス視点)











 マジで、俺ビビってんだけど??


 陛下方が神域から戻られてからたった一日で……第二王女で統括補佐でいらっしゃるアナリュシア王女殿下が。



(なんで、サイノス将軍閣下といきなり御名手(みなて)!?)



 玉座の間で、俺は念の為の護衛で控えているとは言え……驚きを隠せないでいた。陛下とか宰相閣下はご存知だから顔色は一切変えていないけど。



『…………神域で何かあったん??』



 そうとしか思えない。が、今玉座の間では正装された王女殿下が将軍閣下にエスコートされて、陛下が腰掛けていらっしゃる玉座の下に向かっている。その笑顔が、マジで絵になるくらい。



『…………幸せそうな笑顔で』



 いつ、御名手だなんてわかったのか。神域でカティアちゃん達と何かあったにしたって……俺が知る範囲でも二百年以上の両片思いだぞ?


 その想いが御名手だとわかれば……随分とした遠回りだ。まあ、たった二百年だから遅過ぎでもないが。



「御名手か否か。それは僕が直接儀式を行ったまで」



 殿下らが玉座の下に着くと、ほぼ同時にフィー様が降りて来られた。いつもの砕けた雰囲気ではなく、一応神らしく。


 服装も、神としての黒衣の正装で。それを許されているのはフィー様しかいない。



「僕の神域で、二人は御名手の儀式をとり行った。その絆は不滅。その魂の調和も同じく。だから、この二人は御名手だよ?」



 そう言うと、フィー様は床を蹴って陛下の玉座の隣に移動した。俺でもあれ難しいんだよなあ?



「聞いたか? フィルザス神の御言葉通り、我の妹と将軍が御名手となった!!」

『『『『わあああああああ!!!!』』』』



 陛下が立ち上がると、臣下の面々も立ち上がり拍手喝采となったわけで。



『……まあ、たしかにめでたいことやわ?』



 想い想い合ってでの結ばれたお二人だ。これほど喜ばしい事はないだろう?


 婚礼はまだまだ先だが……陛下の方はどうなるんだろうなあ??


 俺個人としては、セリカちゃんが御名手だと推測している。陛下も自覚したばっかだけど、セリカちゃんも記憶が戻ってからは継続中だし……あり得そう。


 とは言っても、俺なんかが割り込む意味もないし……カティアちゃん達に任せよう。


 なんだかんだ言って、あの嬢ちゃんがここに来てから……状況は変わりつつある。もちろん、良い意味でだ。



『さて、こっちはこれで(・・・)ええけど』



 将軍閣下の夫人狙いでいたおバカなお嬢さん方を鎮めに行くのは俺達の管轄。


 娘のシェイルも含めて、今頃頑張っているはずだ。


 と思ってたら、背後にその娘の気配がした。



『やったで、オトン!』

『こら、今は職務中だ』

『ごめんて。……ひとまず、将軍閣下狙いのお嬢さん方には……きつーいお説教で済んだわ』

『……ほんとか?』

『まあ、手出しされかけたら軽く失神させたけどー?』

『……まあ、そんなもんか? んで、他のお嬢さん方はそれに慄いたと?』

『おん』



 まあ、出来るだけ穏便に済んで良かったは良かったが……。うちの娘に貰い手がいないのか少し心配になってきた。

次回は水曜日〜

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