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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第七章 繋がりは広がる
243/616

243.カニクリームコーンピッツァ-②

お待たせ致しましたー








 ◆◇◆









 セリカさんの前では、ピザ回しは初めてだったので生地が出来上がってから早速披露することにしました。



「せーの!!」



 ある程度手のひらで伸ばしてから、ぽーんと上に投げて落ちてきた瞬間を狙ってクルクルと動かしていく。その工程を見てくださっていたセリカさんを見ると、ぽかーんと口を開けていらっしゃいました。



「……すごい」



 感動してくださったようです。この喜びをアクロバットが出来ればやりたかったけど……身体的問題と技術力がないのでお見せ出来ませぇん!


 なので、普通に伸ばしてから調理台の上に置き、ベーシックのマルゲリータを作るのを見せた。



「僕が作った生地に、こんな風にソースと具材を載せていただきたいんです」



 僕が説明すると、セリカさんは我に返ってくださった。



「マトゥラーのソースを薄く塗って……ヘルネとカッツのみ? 先程いただいたキングラーのも似た感じに作ればいいのかしら?」

「はい。窯には一度に二枚焼けますし、いっぱい作りましょう!!」

「ねー?」

「そうですね。……けど、カティアちゃん……あのヘルネのソース……も?」



 セリカさんはジェノベーゼソースにはさすがに顔色を悪くされちゃいましたが。とりあえず、アナさんが好物のピッツァなので作ることを説明してから第一陣を焼いていきました。


 金属のヘラ(ピール)はフィーさんが魔術で作ってくださったので、扱い方をセリカさんに教えると……重みはないがピッツァを落とさないように注意してくれた。


 だけど、ちょっと扱いが危ない感じだったから、僕とフィーさんでピッツァの出し入れは頑張ってみた。デザート以外のピッツァ……だいたい同じ種類を二個作ってからお食事部屋に向かえば。


 いい匂いが漂ってきたからか、エディオスさんやサイノスさんは声を上げてくださった。



「嗅いだことのねぇ匂いもあるなあ!?」



 エディオスさんがそう言うので、僕は彼の前にカニクリームのコーンピッツァを置いてあげました。



「正体はこれです!!」

「「なんだあ!?」」

「まあ、デザートのようにも見えますが白いピッツァなのですね?」

「しかし、ところどころ赤い……?」

「ふゅふゅぅうううう!!」



 クラウはサイノスさんに抱っこされているのでご機嫌さんだった。僕が来ると、僕の頭に飛んできたけどね?



「キングラーのほぐし身に、キビトを散らしたクリームピッツァです!!」

「…………甘いのか??」

「いいえ。お昼にフィーさんが作ってくださった、お肉の窯焼きに使った白いソースと似てます。甘さもほんのちょびっとです」



 辛い物大好きなセヴィルさんには、甘過ぎるのは大変だからね?


 とりあえず、冷めないうちにいただくことになりました。



「「うんめ!?」」

「まあ、素晴らしいですわ!!」



 はじめに、カニクリームのコーンピッツァを手に取られたので、皆さんから賞賛のお声がいただけました。



「キングラーの身がこう言うクリームと合うとはなあ?」

「どっちかと言えば塩気が強いが……悪くねえなあ、エディ?」

「…………カティアさん。このようなソースですと、キングラーのような魔獣が良いんですの??」

「うーん。あとエビとかがあれば」

「「「「「エビ??」」」」

「ふゅぅ?」



 日本語名なので、異世界で通じるわけがないもの?


 けど、この世界もとい、お城に来てから魚介って魚とかがほとんどだったから……甲殻類は見たことがないのだ。



「んー? それなら多分『ヴィラカダ』じゃない??」



 またもや、フィーさんがひとりでマルゲリータを貪るように食べていた時に、照合する食材を言ってくださいました。



「ゔぃらかだ?」

「殻が合って、継ぎ目があるんでしょう? キングラーみたいに」

「ありますね?」

「じゃあ、多分それだよ。時期外れだけど、神域には定期的に繁殖しているから……明日帰る前に採りに行く??」

「久々だなあ??」



 エディオスさんは感心されていますが、僕はどんなエビなのか想像し難かったです。

次回は日曜日〜

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