表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
蒼眼の絆  作者: yomogi125
第一部 イカれた旅行
5/9

プライド高き男

なんかアニマくんいじめになってるきがします・・・

森の中を歩く事約30分、俺の蓄積された疲労はもはや限界値寸前だった。

叫びすぎたせいでもあるが、さっきまで元の世界でずっとゲームをしていたんだ、元から疲れていたのに、夕方に足場の悪い森を歩くなんて不眠症のやる事だろう。

だが一番の理由は明白だ、俺はここに来た時点で体力が落ちているらしい。

通常世界とのバランスが違うと言えば納得いくが、もはや仕打ちとも言える弱体化は今後の生活の支障にもなりかねないかもしれない。

現実味のない事を簡単に考えられてしまうゲーム脳が、まさか役立つとは思ってもいなかった。

「一度休みましょうか?」

歩く速度が急に落ちたのに気付き、上北沢さんが声をかけてくれた。

だが何と返せばいいのか、考えるほど頭が回らない。

「ふふ、相当お疲れのようですね。」

眠そうな俺の顔をニコニコと笑いながら見て、彼女は背を向け腰を低めた。

「背負う程度なら構いませんよ?」

優しい声で言われたが、そんなものはプライドが許さないーなども言えるはずはなく、そのまま背中に倒れた。

多分その時の俺は、随分な子供だったのかもしれない。

決して広くはない背中の温もりが、なぜか懐かしさを感じさせていた。









ギイィ…

古い扉の開く鈍い音が響き、風の通り抜ける音が聞こえた。

休憩場所として使っていたが、実際は埃だらけでとても休憩出来るような場所ではない。

だが、寝ているアニマを起こす訳にもいかず、ソファーの埃をはらってそこに寝かせた。

もう一人、セナもいるはずなのだけど、どこにいるのだろう。

暗くなった小屋の中では、30cm先を見るのがやっとだ。

スカートのポケットからマッチを取り、火をつけて天井から吊るされているランタンを取って、ランタンにも火をつけた。

そして見回すと、すぐそばの椅子に座って眠っているセナの姿があった。

彼も疲れているのだろうか、気配には全く気付かず、物音を立てると目を覚ました。

もっとも不注意による物音ではなく、わざと起こすように立てた物音だが。

セナは立ち上がり、照れくさそうに頭をかいて何かを言っていた。

おそらく寝るつもりはかったが、つい眠ってしまった事を恥じているのだろう。

「もう一人いたんですか。」

「はい、今はお休みになられていますので、音は控えめにお願いします。」

分かりましたと小さな声で返し、再び椅子に座った。

「彼女の名前はなんと?」

「そう思いますよね?一応あれでも男の子らしいですよ。」

セナは驚いた顔はせず、自分に照らし合わせて考えてみた。

彼自身も身体能力が衰え、体型も目に見えて痩せ細ったという。

だが上北沢からみても、セナの体型が痩せ細っているとはとても思えないほどだった。

「なるほど、元々痩せてたから、幼児化のようになったって訳か。」

「そのようですね。」

彼女はは理解していなかったが、釣られたように続けて言った。

「で、おそらくもういないんだよな?」

「はい、もう2時間も探しましたし、他の者にも捜索を依頼したのでもういないかと。私以外が保護した方がいるかどうかは分かりませんが。」

「じゃあ、改めて俺たちがこの後何をすればいいのか教えてくれ。」

セナは姿勢を正した。

「先ほど説明した通り、この世界では珍しい事ではないので対策は取れています。市役所にいって住民登録するだけですよ。」

最もな説明だったが、セナは住民登録が面倒と言うイメージを持っているらしく、浮かない顔を見せた。

「面倒な事でもありませんよ?」

上北沢が釘を刺す。

「でも上北沢さんは慣れてるんですよね?」

「それもそうですが…数分ですよ、数分。」

その数分とは過去最高記録なのか、平均時間なのかは定かではないが、目明日にするには悪くないだろう。

「まあ、今日はもう遅いし、ここで夜を明かすんですよね?」

「そうですね、私はこのまま仕事を続けますが、お二人はゆっくり休んでください。」

セナは彼女にも休んで欲しかったが、女性に対して一緒に休めばいいなどと言えるはずもなく、黙っていた。

むしろただの言い回しと思っていたのが大きく、別の場所で休むのだろうと思っていた。

だが、男としては自分が外で休む事くらいはしたい。

でもそれすらも言い出せず、彼女は小屋から出ていった。


その後、夜はとても冷えたが、暖炉で火を焚き小屋を温めた。

その燃え上がる炎をみて、セナはあることを考えていた。

もし、今にでも誰かに襲われたら、誰が守るのだろうと。

普通に考えたら、誰かに襲われるという考え事態がおかしいのだが、今の状況からするとおかしな事ではない。

右も左も分からないような若造など、こんな物騒な雰囲気が漂う世界では狙われるに違いない。

彼の危機察知能力が訴え、そして悟る。

もしもの場合は、自分が彼女とこの男の子を守ると。

意味のない決意になるかもしれなかったが、そうでないと彼の気がすまない、誰よりも高いプライドが、まさかこんなところで出るとはおもわなかった。


毎日創作できてるけど、一日一話完成するって一番自分がびっくり。

( ;∀;) カンドーシタ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ