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アイドルオタクがアイドルオタクを辞めるまで

アイドルオタクがアイドルオタクを辞めるまで 一収集癖

作者: しし

収集癖

私にはその癖があった

この人だけだと思って推した、アイドルが卒業した時、

私の手元には大量のチェキが残されていた。


チェキ、アイドルの現場ごとに違う文化があるだろう。

私が一番好きなチェキの飾り方は

ライブごとに発売される2L写真と、その日の日付入りのチェキを並べて飾ることだ。

出来ればピクチャーチケットがあると嬉しい。

そして銀テープ(機会はあまりなかったけど)。

それらを写真立てにまとめて、

ライブの感想のメモを書いて一緒に挟む。


その日のライブが、その写真立ての中に保存されるのだ。


私は何度もその写真立てを見て、ライブを何度も思い出すのだ。

いかに推しが可愛く、かっこよく、素敵だったか。

たまに音が外れるなんて、ただの愛嬌だ。

推しは常に一生懸命で、世界一のアイドルだった。



私は推しのライブ終わりの特典会にはいつも、

ライブのここが、演出が、良かった、みたいな話を好んでしていた。

端から見ればスキル厨だろう。

建前だったと思う。


推しの一番の魅力は、

可愛いところだ。

私は推しが世界一可愛いから推していたのだ。

推しより歌が上手いアイドルも、推しより自分の世界をステージ上で表現するアイドルも星の数だけいるだろうに、

推ししか推しではないのだから。



まだチェキを処分する気持ちにはなれない。

いつか推しのチェキをみても可愛いと思わなくなる日なんてくるのだろうか。

きっとその時が来ても、また別の何かを集めているだろう。




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