執着の連鎖
無理やり家に入ってきたのは快斗の兄、颯馬だった。
颯馬に怯えていた快斗を助けたのは……
注意⚠️
今回多少暴力描写があります
血などは出てきません、
よっぽど苦手でなければ大丈夫かと思われます。
人物紹介
今回の話のネタバレ等
含まれてないので是非ご覧ください
(受)
白鳩 快斗
大学1年生
カフェでアルバイト中
根っからの女嫌い。
唯一信用してた女の子に彼女ができて若干焦っている
1人目 攻
冬城 湊 (ふゆき みなと)
大学生3年生 快斗とは別の学校
出会い系常連者。
知り合いから猫を預かっているが、
別にそこまですきではない
幼い頃から親の影響で占いが好き
2人目 攻
白鳩 颯馬 (しらばと そうま)
職業不明
快斗の兄
「おにいちゃん?」
なんでここに?
逃げた筈だったのに
「何その顔、怯えちゃってんの?」
ニヤニヤしながら近づいてくる身体
気持ち悪い
思わず後退りしてしまう
この行動を狙っていたのか、
兄はズカズカと家の中に入ってくる
「ねー、なんで怖がるの?」
「おにいちゃんだよ、血もしっかり繋がってるし」
なにも考えられない
怖い
なんで兄弟なんかいるんだよ
「ねぇ、聞いてんの」
(ドンッ!!!)
痛たすぎる、殴られた
助けて、誰か
「俺の言葉、聞こえない?」
そう言いながら目の前の男は拳を振り上げる
咄嗟にギュッと目を瞑るしかなかった
………………
「何のつもりだ、湊」
思いもしなかった兄の言葉に目を開く
そこには振り上げた腕を掴んでいた
……湊さんがいた
「何のつもりって、普通は
殴ろうとしている人がいたら止めるだろう?」
「あっそ」
そう言いうと兄は俺から少し離れ、
俺の方を指差しながら問う
「今度はこいつが気に入っちゃった?」
「うるさいよ、颯馬」
湊さんは兄と俺の間に入って続けた
「少しくらい静かにしてほしいのだけど」
「悪かって…ほらまた抱いてやろうか?」
そう言いながら手を広げる男に向かい
湊さんはとてつもなく冷たい声で言った
「冗談も程々にしておいてくれないかな」
「僕は君に抱かれた記憶なんてないのだけれど」
「相変わらず気持ちの悪い男だよね、君は」
「あーあなんだよ」
「久しぶりに構ってやろうと思ったのによ」
そう言い、男はドアノブに手を掛ける
「どこに行くつもりだい? 颯馬。」
「どこにって、そりゃ言えねーな」
「ああそう、まあ」
「もう二度と僕とこの子に関わらない事だね」
そう笑顔で忠告する湊さんは
どうやら少し怒っている様だった
「んなの無理に決まってんだろ」
「あいつとは血が繋がってるしな」
「……じゃあなまた会おうな」
一体誰に言っているのか、
別れの挨拶をすると兄は何処かへ行ってしまった
「……大丈夫かい?」
兄と湊さんのやりとりを見ることしかできなかった僕に、話しかけてくれる
「うん、大丈夫」
「助けてくれてありがとう」
そう俺が口にすると彼は嬉しそうに笑ったあと
家を去った
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僕は気づいていなかった
…湊さんが俺の家を何故知っていたのかを