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突然変異

湊の家に着いた快斗だった

しかし、湊に突然付き合おうと言われてしまう

困った快斗は断ろうと思ったのだが…

「どうぞ」


湊さんがドアを開き家の中に手を向けながら言った


「お、お邪魔します」


恐る恐る中へ入った

何年ぶりなんだってくらい

俺は人の家に足を踏み込んでいなかった


背後から声が聞こえた


「お茶か水、どっちがいい?」


「水かな」


そう一言発すると湊さんは

了解!と言って何処かに行ってしまった



来たはいいものの、何を話せばいいんだろう

好きな食べ物、色、スポーツ……

やばい、小学生の自己紹介みたいになってる


あああああ、逆にどうしろと?

思い切って好みのタイプでも聞いちゃう??

それよりも…って


足に暖かく、それでいてもふもふしたものが当たった


「猫だ」


思わず 声を出してしまった


「本当に君は猫が好きなんだね」


両手に水をもった湊さんがそこにはいた


「この白い毛並みの子はラト」

「あっちの三毛猫はチャマだよ」


「可愛い」


「照れるな、ありがとう」




???


なんでこの人ありがとうって言った?

なんでこの人が照れてるの?


もしかしてナルシストだったり?


「えっと僕は猫に…」


「あ、そうだ」

「快斗くんは今彼氏とかいる?」



被せてくるなよ

別にいいけど


「いないけど」


「じゃあ付き合お」












?????


あーミスったな。

彼氏いる?って質問になぜ違和感を抱かなかったんだ

どうするべきか


いや、付き合うかは別に悩んでいない

断り方を悩んでいる


んー……


「ねえ」


「あ、ごめんなさい、さすがに早すぎるというか」



(バシャ)


冷たい、一気に体温が下がる感覚

いつの間にか猫は遠くへ逃げていたようだ

………水?


かけられた?


誰に?


目の前には1人しかいない




「み、みなとさん?」


「何?」


冷たい目線を感じる

本当に冷たいと思うのは

身体が濡れているからだろうか


「え?、水、なんで?」


「なんでって、今断ろうとしたでしょ」


「う、うん」


「だから水かけた、分かる?」




わからないわかるわけがない

でもここで首を振ったら、

もう二度と首を振れなくなる気がして


「ごめんなさい、僕が悪かったです」



「そうだよね」


湊さんは優しい声で頷きながら頭を撫でてくれる

その顔は出会った時と同じ

綺麗な顔をしていた


「可哀想に、寒いよね、お風呂入ろっか」



怖い、なんでこの人

 




今、こんなに楽しそうなんだ

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