話を聞かない親友
吉良とさよならをした後、快斗は湊と偶然(?)出くわしてしまう。
しかし湊と話している途中に誰かが乱入してきて…?
「今日はありがとう!!」
「楽しかったし、また誘ってもいい?」
夕方でも相変わらず輝いている目は
ほんとに綺麗で、飲み込まれそうだった
「僕も楽しかった」
「また行こー」
「ありがとう!」
「じゃあねー!」
そう言うと吉良くんは
手を振りながら人混みの中へ消えていった
夕方の駅、なかなかの人混みだった
ほんとに楽しかったな
俺も帰ろう
(プルルルルル プルルルルル)
電話? 誰からだろうか
そう思いながら電話に出る
『もしもし、白鳩くんで合ってる?』
「はい 合ってます」
「高橋さんですよね? どうしましたか?」
『ごめんね、少し持病が出てきてしまってね』
『お店なんだけど、
1週間ほどお休みにしてもいいかな?』
「了解です、無理しないでくださいね」
『ごめんね、お給料はちゃんと払うからね』
『じゃあ切るよ』
(ツーツーツーツー)
正直驚くことはなかった
高橋さんは生まれつき身体が弱いそうで
こういったことは年に数回ある
気を取り直して家に帰ろう
そう思った時だった
「あれ、快斗くん?」
聞こえた声の方向を見る
「湊さん?」
「湊さんですよ」
そう言いながらクスクスと笑う湊さん
「こんな夕方に何をしていたのかな?」
「まあ…いろいろだけど」
「逆に湊さんは何してたの?」
出会い系で知り合った人と会ってた。
…なんて流石に言えなかったため
話を変えた
「僕は…
湊さんが言いかけた時だった
「うぇい快斗 げーんき?」
「守?」
「だから疑問形やめて?」
話を遮ったのは守だった
「結構もう遅い時間なのに
なんでこんなところにいんの?」
「それはえっと」
もちろん出会い系アプリで…
なんて言えるはずがない
「まあいいや、快斗」
「帰ろ〜、しゃーないから送ってくよ」
「えっちょ、まっ」
守は急に俺の腕を掴んで家の方向へ走っていった
僕はわからなかった
このとき、湊さんが抱いていた感情を
ーーーーーー
家についてしまった
「じゃあねー快斗」
「また遊ぼうねー」
「あの! ちょっと話きいて、よ」
その言葉を言い終わる頃には
もう守はそこにいなかった
(なんだったんだまじで)
俺は考えることを放棄し、眠りについた




