出会い系始めました
[登場人物紹介]
(受)
白鳩しらばと 快斗かいと
→根っからの女嫌い。
唯一信用してた女の子に彼女ができて若干焦っている
(1人目の攻)
冬城 湊 (ふゆき みなと)
→出会い系常連者。
知り合いから猫を預かっているが、
別にそこまですきではない
幼い頃から親の影響で占いが好き
柚七ゆずな→快斗が唯一信用してる女子
水那みずな→柚七の彼女
「は、まじで言ってる??」
つい大きな声を出してしまった、
スマホから楽しそうな柚七の声が聞こえる。
「まじだよー 彼女だよ、かーのーじょー」
「 すごくない!?」
俺は、次々に出てくる言葉の意味を考えた
やばい。
そう思った。
失礼だが彼女に恋人ができると思っていなかった。
しかも同性、
時代的には普通なんだろうけど
それでも少し驚いてしまう
「俺も恋人作った方がいいのかな...」
無意識に口走った言葉を柚七は聞き逃さなかった
「うんうん!絶対作るべきだよ!」
「人生楽しくなるよ」
「今でも十分なんだけど」
「今以上に!!」
ーーーーーーーーーー
キレそう。
こいつ絶対調子乗ってるだろ、とか思いつつ
通話後、柚七から教えてもらった出会い系アプリを開く
(何してんだろ、俺)
...俺はあのあと、柚七につい言ってしまったんだ
「俺だって、彼氏の一人くらい余裕だし!!」
(失言だったな…
てかなんであいつこんなアプリ知ってるんだよ)
そんなことを思いつつ俺はアプリの登録作業を進めた
一言メッセージ
[よろしくお願いします、仲良くしてください。]
我ながらなかなか雑な文面だがまあいいよな
そう思い、俺は登録ボタンを押した。
…これがすべての始まりだと気づかずに。
ーーーーーーーーーー
[冬城湊編] (minato)
柚七との電話 次の日 朝
どうやらこのアプリの仕組みはよくある
[互いに♡を付けたらマッチング成功]
というやつだった。
(こんなんマッチングまで何日かかるんだよ)
とか思っていた。
[マッチングが成功しました]
「まじかよ」
軽快な音と共にタイミングよく通知がきたことにより
思わず思ったことが声に出てしまった
相手のトロフィールを見る、
(名前っと……minatoさん、えっと確か)
(そうだ、こいつ普通に顔面がよかったから♡付けた人だ)
こんないかにもモテそうな奴が俺に♡を返したのか?
あーキープってやつかな?
俺みたいな顔面が好みなのかなー…まあいいや
俺の顔は自分で言うのも違うかもしれないが、上の下くらい
そのせいで散々な目に遭ってきたから、自覚しかない
(それよりもトーク画面っと…)
minato
〘朝からすいません、♡返させていただきました〙
〘minatoです〙
〘よろしくお願いします〙
既にメッセージが来ていた、しかも今さっきじゃないか
そんなものか、と自分自身を納得させてから返信した
海〘海です。こちらこそよろしくお願いします。〙
やばい返し方下手だったかな、
などと考えているうちに返信が来ていた
minato〘アイコン可愛いですね、
海さんって猫好きだったりしますか?〙
minatoさんの言う通り
俺はけっこうな猫好きだ、だからこのアプリのアイコンは
実家で飼ってる猫の写真にした
話題の作り方天才かよ
海 〘そうなんですよ、猫すごく好きで!〙
minato 〘そうですか僕も好きですよ〙
〘海さん今日予定あったりします?〙
海 〘今日は特に無いですねー〙
この文を送った瞬間、やらかした。
そうすぐに思った
minato 〘じゃあよければ家きませんか?〙
予想通り。
これはもう行くしかないか、
(…でも少し強引な誘い方ではないだろうか)
(そもそも家である必要性は?)
海 〘家ですか?〙
minato 〘はい。家猫二匹飼っててよかったらって
思ったんですけど迷惑でしたよね、すいません〙
なるほど、だから家なのか
どうしよう、行くべきだろうか
行こう
俺は少し考えた末、結論を出した
海 〘minatoさんがよかったら
今日お家行きたいです!〙
せっかく誘ってくれたのを断るのは失礼だ、
なにより猫が二匹も待ってる。行くしかないだろ
minato 〘本当ですか!ありがとうございます!〙
……………数分後
(なんだかんだ猫の話で盛り上がったな)
ここまで早く打ち解けられると思っていなかった
なんなら最後の方にはお互い敬語も外れていた
(今日の12時からか、やばいちょっと楽しみかも)
俺はアプリをそっと閉じ、遅めの朝食を食べた
初投稿です、至らぬ点ありましたら申し訳ないです。