「第2話」学校生活
大輔と優子は小学生になった。学校では保育園から続けて優子が大輔を守ったが、環境も変わったため大輔はいじめられることはなかった。
大輔はやはり勉強の成績は悪かった。
大輔は成績は全く気にせず、毎日毎日料理を作ることに熱中していた。
大輔は、小学校1年の夏から秋に変わる季節に優子の家に遊びに行った。
大輔は料理を優子とお母さんに作った。
優子「すごーい。美味しい〜。」
優子の母「大ちゃん。。私より上手くなったわねー。いろんなものを作れるし、包丁の使い方も。。びっくりしたわ。」
大輔「へへ。」
優子「あっ、大ちゃん。そろそろ帰らないと。途中まで送るよ。」
大輔「あっ!うん。」
大輔のすごく美味しい料理を食べ、秋が近づく夕方。優子は何とも言えない気持ちになった。なぜか大輔が遠くに行ってしまう気がした。
優子「大ちゃん。」
大輔「どうしたの?」
優子「ちょっとお話したい。」
優子は人がいない、隣の敷地の貸し駐車場に入った。
大輔「どうしたの?」
優子「。。。」
大輔「悲しいことがあった?」
優子は勇気を出す。
優子「大ちゃん。私とけっこんしたい?」
突然でびっくりしたが、大輔の気持ちに素直に答える。
大輔「うん。」
優子「そう。。キスしてくれたら。。いいよ。」
大輔には全く理解出来なかった。が、優子が言うのなら。
夕陽が優子の顔を照らす中で、大輔は優子の唇に自分の唇を近づける。
優子は合わせるように唇を出す。
2人のファーストキスだった。
優子「ありがとう。嬉しい〜。また明日ね。」
優子は帰っていった。
大輔には料理で優子を幸せにするという新たな目標が出来た。が、なぜキスする必要があるのかは、全く分からなかった。
優子は、ませた女の子だった。初めて好きになった人に勇気を出した。いっぱいドキドキした。幸せで嬉しくて。大好きな人とキス出来て夢みたいだった。大輔と結婚できる。
安心しながら眠るのだった。
※※※
2人は、やがて中学生になった。優子は成績は中の上。大輔は学校で一番悪かった。
中学を卒業すると離れ離れになってしまう。優子は一緒の高校に合わせることを考えていた。
大輔が家まで送るいつもの帰宅する帰り道。
大輔「優子。俺、中学卒業したら料理人になるよ。立派な料理人になって優子を迎えにくるから待ってて。」
高校も一緒にと考えていた優子には予想外な言葉だった。あのときの約束を覚えてくれてたんだ。中学でお別れか。。でも、一緒になれるなら私。待つわ。
優子「う、うん。私は高校に行って勉強する。お金の計算出来るようになって大ちゃんを手伝う。」
大輔「ありがとう。僕も幸せに出来るように頑張るよ。僕は勉強では幸せには出来ない。これしか優子を幸せに出来ない。それに料理の魅力を優子が教えてくれたんだから。優子が道を開いてくれた。」
優子「そう。。一度は離れ離れになっちゃうけど、夢に向かって頑張りましょう。」
大輔「立派になったら必ず迎えにくる。それまでは会えない。けど、信じて。」
優子「うん。」
優子は商業高校へ、大輔は東京に料理の修行に行くことになり、幼少期に出会ってから初めて離れ離れになったのだった。