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「第14話」事件

 1月4日の朝早く大輔は優子に起される。


優子「あなた!大変よ!寝てる場合じゃないわ!スーパーが倒産だって。どうしよう。。せっかく順調だったのに。」


大輔「ああ。。そういうことか。。しかし、早かったな。」


優子「えっ!あなた知ってたの!ねえ、どうするの?」


大輔「あのな。実は予定では3月で契約解除することに決まってたんだよ。昨日急に向こうから契約解除の連絡あってな。変だとは思ったけど、そういうことか。。あのな、近いうちに言うつもりだったけど、年末にさきさんのマンションの1階の貸し店舗が空いて、破格の値段で借りれたから契約したんだ。しかし、3月には倒産するってさきさんが。。早かったな。もう12月の歩合は入らないな。仕事なくなったから、店は2月オープンを目指すか。」


優子「大丈夫かな?前みたいに。。」


大輔「さきさんは経済のプロ。コンサルティングも。師匠は適正価格のプロ。お前は経理のプロ。一流が揃って宣伝のプロもいる。貯金も比較にならないくらい多いだろう?ダメなら無理になる前に辞める。今回は無理するなよ。引く時は早めだ。」


優子「分かったわ。けどすごい仲間が揃ってるから、今回は心配ないわね。」



大輔「ちょっと店に行って段取りしようか。今月から借りてるから鍵はもらってる。」



 2人で倒産したスーパーに入る。調理器具は私物のため差し押さえ対象ではないようだ。その足で大輔達は借りた店舗に入る。


優子「あら。理想的な広さね。でも繁華街の中心よね。これって。。50万くらいしない?」


大輔「だよな。そんなもんだよな。けどさあ、さきさんがあっという間に話つけてしまってな。駐車場込みで31万円なんだ。」


優子「それは安い。あなた、よく確保したわね!前の店舗より全然安いわ。半額くらいじゃない。しかもスーパーから近いからお客さんも確保したままじゃない。」


大輔「前のは大きすぎたんだな。失敗の原因の一つだな。年末の忙しい時にさきさんに手引っ張って無理やり連れて来られたんだ。4月から始める予定だったけど、年末までに契約する条件で31万円。駐車場がないから、さきさんの旦那さんの会社に借りれるか交渉中だ。駐車場代含めても50万円切るはずだ。」


優子「赤字になる可能性は低いわね。1日3万円利益あれば、潰れないでしょう。前の郊外でもそれくらいは余裕であったわ。今はそれ以上利益が出るはず。これはチャンスじゃない?」


みゆ「こんにちは。開いてたから。」

さき「大将。本当にギリギリセーフだったわね。」


優子「あら。さきさん私達を救ってくれてありがとうございます。」


さき「大将が頭良かったからよ。」


大輔「いや、譲らない。さきさんが助けてくれたからだな。」


さき「お互い様よ。いい?あなたの価格はとにかくおかしいから。料理長は適正価格の天才。しっかりアドバイス受けなさいよ。経営のことなら私が無料で引き受けるわ。ボランティアじゃないんだからね。商売だから。とにかく価格だけは間違えたらダメよ。みゆ。帰ろうか。」


優子「さきさんって。こういう時の雰囲気すごいわね。」


大輔「あのな。内緒の話だが、総理大臣がさきさんの知恵に頼るんだぞ?経済のことなら日本一だろうな。ああ、歌は世界一かな?」


優子「ねえ、厨房と仕切る?あまりにオープンすぎない?」


大輔「少なめに食べるスペースもつけようかと思ってるんだ。ここはビジネス街でもあるからさ。スマホで会員登録すると注文出来るシステムをさきさんの旦那さんの会社の技術者が作ってくれるって。家で予約出来る。配達はしないけどな。」


優子「ねえ、店の名前は?」


大輔「そういえば考えてなかったな。。」


優子「みんなが呼ぶ大将は?」


大輔「いいな。寿司にはピッタリだ。決まりだな。」


優子「ねえ、前は何の店だったの?」


大輔「ケーキ屋だよ。」


優子「なるほど。そういうことか!ショーケースもそのまま使えるわね。」


大輔「だから廃棄はしないように頼んだんだ。内装がオシャレだから、日本風に貼替えするつもり。」


優子「最初の改装費は安く行きましょう。お金を使うのは儲かってからでいい。前回の失敗はくり返さなければ勉強代だからね。さきさん達は気にして見に来たのかな?」


大輔「ああ。2人ともこのマンションに住んでいるからね。」


優子「ここは高そうね。。当たり前か。都会の駅前だから。」


大輔「さきさんの旦那さんは師匠の店を出している会社の役員だから、さきさんが来る前から住んでたらしいよ。だが、今やさきさんの所有物になったらしい。」


優子「ああ、大ヒット商品ってあれのこと!すごいな〜。」


大輔「大ヒット商品を中心でやったのがひさおさん。商品を画期的にしたのがさきさんらしい。ちなみに、まみさんのお父さんが会社の社長ね。」


優子「うわー。凄すぎて訳が分からない。そういえば、この間の料理長の食事いくらだったの?」


大輔「1家族10万円の祝儀払ったけど、さきさんが全額払ってるよ。確か、300万円って言ってた気がするけど。」


優子「そんな額!いいのかな?」


大輔「あの人達は仲間のためならお金使う。考え方がすごいんだ。ずいぶん勉強になった。」


優子「良い仲間に恵まれて今がある。過去の失敗を活かせば成功に近づく。もう終わったのだから、みんなで次に進みましょう。」


 2人は多くの仲間の力を借りて前に進むのだった。



【お知らせ】

全話のあとがきに一律宣伝でいれますが、この物語は


SAKI 〜〜 ある少女の人生物語 〜〜

https://ncode.syosetu.com/n9739iq/


の登場人物の寿司屋の大将の物語です。

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