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彼女達の戦い

「デモン? なんのことですか?」


 細身の少女は戸惑うように言う。


「冷静になってみなよ。あんたのやってることは常軌を逸している」


 先輩は淡々とした口調で諭すように言う。


「貴女も邪魔をするんですね」


「後輩を見捨てるわけにもいかんでね」


 そう言うと、先輩は優子の隣に並んだ。

 時間稼ぎは済んだ。

 優子のサンクチュアリが発動する。


「ぐわあああああ。痛い! 痛い!」


 サンクチュアリの結界は少女を中心に発動した。

 悪魔がこのサンクチュアリの結界に閉じ込められた時、日光は悪魔への毒となる。


「くそっ」


 少女の体から腕が生えて、結界を殴る。

 しかし、割れない。

 何度殴っても、割れない。


「ぐううう……」


 少女は倒れて、身悶えし始めた。


「コトブキと徹を呼んで」


 先輩は淡々とした口調で言う。


「けど……」


 いいものだろうか。この少女はコトブキが好きなようだ。

 それを、イメージを落とすような場面に遭遇させることを優子は躊躇った。


「いいから早く!」


 優子はスマートフォンを取り出し、メールを二人に送信した。

 程なく、二人はやってきた。


「これは……?」


 徹は戸惑うように言う。


「デモンに憑依されてる」


 先輩は手短に言う。


「あんた達が練習してたスキルなら、デモンだけ倒せるはずだ」


 徹とコトブキは目配せする。

 そして、二人してカードホールドにカードを挿入した。

 光の剣が、長い槍が、それぞれの手に現れる。

 それを、二人は組み合わせた。


「正光砲!」


 眩い光が放たれる。

 少女の体から生えた青い腕が消えていく。

 そして最後には、少女は倒れた。


 コトブキが駆け寄る。


「大丈夫か、純子。異常はないか?」


「先輩……? ここは、屋上……?」


 純子と呼ばれた少女は戸惑うように上半身を起こす。


「どうやら成功みたいだな」


 コトブキは徹に微笑みかける。


「ああ、俺とお前が揃えばできないことなんてないさ」


 徹はこともなさ気に言う。


「四天王。毎回傷跡を残していくな」


「すいませんでした!」


 純子は俺に返ったように大声で言うと、優子に向かって頭を深々と下げた。


「私は……私は自分の力を誤った方法で使ってしまった」


「正味、死ぬかと思ったわ」


 優子は冷めた目で言う。


「すいません……」


 そう言って、少女は俯いた。


「なんにせよ、デモンは滅んだ。後二体だ」


 先輩は話題を変えるように言う。


「後二体、か……」


 コトブキは苦い表情で言った。

 後二体。

 このような危険がある相手と戦うと思うと気分は晴れなかった。



続く

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