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一分四十二秒

 冬馬はそれなりに歴戦の勇士だ。

 だから相手の力量はそれなりに測れるし、自分の耐えれる限界値というものも大体分かる。


 しかし、それでも大魔王の攻撃は未知数だ。

 魔王の攻撃は烈とのコンビネーションで防げた。

 だが、大魔王の攻撃はどうでるか。

 わからないところだ。


 自分の後方には人類の希望の一人たる徹がいる。

 負けるわけにはいかない。そんな使命感が冬馬を奮い立たせる。


 烈が駆け始める。

 その背後を冬馬が追っていき、遅れて傷ついた徹が続く。


 もう一人の人類の希望たるコトブキが大魔王の周囲を駆け回り牽制し、攻撃を極力防ぐ。

 けれども、その時はやってきた。


「闇より深く、黒より黒く、深淵に堕ちろ! ダークソウル!」


 漆黒の波動が放たれる。

 烈の盾スキルが発動する。

 巨大な盾が波動を受け止める。

 が、瞬時に蒸発。


 それを見た瞬間、悟った。


「あ、駄目だ。俺死ぬ」


「おい!」


 背後の徹が焦ったように言う。


「だってあれはねーだろ」


 強力すぎる。


「プロテクション!」


 優子の声が響き渡る。

 人類種のカード最高峰のガード、プロテクション。

 それが、漆黒の波動を一種受け止めた。


 漆黒の波動の勢いが、一瞬緩んだ。

 冬馬の目が輝いた。


「いける!」


「アクセルフォー!」


 優子の声が重ねて響き渡る。

 徹の速度が上がる。

 魔王が優子を最初に狙ったのも納得だ。

 彼女は最高峰の支援ホルダーだ。


「僕は……君達が作った一分四十二秒を忘れない」


 コトブキが言う。

 冬馬が漆黒の波動を受け止めた。



続く


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