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休憩室への来客

 僕は師匠の来訪をぼんやりと待っていた。

 はじめへのメンタルケアは徹が任せてくれと言っていたので任せてある。

 二人がいない休憩室。

 純子が興奮気味に僕を褒めている。


 扉が開いた。

 師匠か、と座っていた僕は腰を上げる。

 けど、出てきたのは知らない青年だった。


「君がユニコーンのホルダー、かな」


「ああ、そうだ」


 青年は破顔した。


「二回戦、一人で片付けたそうだな。僕も、同じことをした」


 この男はなんの用だろう。実力者であることは確かなようだが。

 青年は楽しげに言葉を続ける。


「三回戦、勝ち抜き戦を提案した」


「勝ち抜き戦?」


「一人ずつ戦っていき、勝った人間が次に残れるシステムだ。君の承諾次第でそれが実現される」


「僕は別に異議はないけど……」


「決まりだな」


 青年は上機嫌に言う。


「今日、僕は伝説に挑む。ユニコーン伝説もここまでだ」


 言いたいことだけ言うと、青年はあっという間に去っていってしまった。


「嵐のような人だったねえ」


 優子が呆れたように言う。


「勝ち抜き戦かあ。僕が最初でいいかな」


「俺に初戦を任せてください」


 そう言ったのは、青年と入れ替わりに部屋に入ってきたはじめだった。

 その表情は、気力に満ちている。



続く

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