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顧問不在

 休憩室でジュースを飲む。

 それぞれの学校に部屋が用意されているのはちょっと豪華だと思う。

 しかし関係者以外の観客がいないのは少し寂しいところだ。


「先生来ないな」


 徹がポツリと言った。

 次の試合まで十分。

 確かに師匠が来ていないのは気になるところだ。


「あれで随分気分屋だから」


 僕は苦笑交じりに言う。

 優子も苦笑して同意する。


「そうだねえ。突拍子もないこといきなり言い出したりする人だもん」


「そうそう」


 俯いていたはじめが顔を上げる。


「二回戦」


 そう言ってはじめは顔をしかめる。


「俺は必ず勝利に貢献してみせますよ」


「私も!」


 純子が追随する。

 やる気があるのはいいことだ。

 僕は苦笑交じりに返事した。


「期待してるよ」


「はい!」


 はじめの元気の良い声が部屋に響き渡った。


「ついてきたじゃないか」


 徹が耳元で囁く。


「なにがだ?」


 僕も小声で返す。


「貫禄」


「よせやい」


 そう言って、僕は徹の肘を小突いた。


「二回戦第二試合が始まります。当該校は闘技場に移動してください」


 皆、スピーカーに視線を向ける。


「行こうか」


 僕の言葉に、皆が異口同音に答えた。

 それにしても師匠はどこへ行ったのだろう。

 まあ、観客席で呑気に観戦でも決め込んでいるのかもしれない。



続く

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