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コンビネーション

 双方、一時退き、場は膠着状態に陥った。


「コトブキ。俺にアクセルをかけてくれ」


 徹が言う。


「プランAか?」


 徹と密かに特訓したコンビネーション。

 それが、プランA。


「ああ、そうだ」


 徹は頷いた。


「それしかなさそうだもんなあ」


「直進するだけだ。アクセルの速度を制御する必要もない」


「わかった。アクセル、スリー」


 徹にアクセルをかける。

 徹の足が淡く輝いた。


 そして、徹は地面を蹴った。


「ピンポイントプロテクション……!」


 一点集中型のプロテクション。徹の拳に六角形を連ねたバリアが張られる。

 そしてその拳を、徹は前方に向かって突き出した。


 氷の壁が幾重にも現れ道を塞ぐ。

 しかし、ピンポイントプロテクションに触れた瞬間にそれは粉々になった。


 一枚、二枚、三枚。氷の壁を徹は破っていく。


「させない!」


 勇者が立ち塞がる。


「プロテクション!」


 人間種最強の防御、プロテクション。

 しかし、ピンポイントに集中したプロテクションより強度は落ちる。

 徹の拳がプロテクションを破って勇者の腹にめり込んだ。


「コトブキ!」


「任された!」


 僕は槍を持つ手を後方に引き、そして前へと槍を投じる。


「一投閃華金剛突!」


 光をまとった槍が高速で走る。

 それは、魔法使いの無防備な腹部に突き刺さる、と思われた。


 しかし、勇者が立ちふさがった。

 ピンポイントプロテクションのダメージからも癒えてないだろうに、口から血を流しながら。


 槍は、勇者の腹に深々と突き刺さった。

 その時、僕の脳裏に勇者の思考が逆流してきた。



続く





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