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台風一過

 何者だったのだろう。

 目の前から忽然と消えた魔法使いの女のことを思い、緑はそう考えていた。


 三対一。数で勝るのはこちら。特にパワードとアクセルを駆使した恵の猛攻は目覚ましいものがあった。

 しかし相手の魔法使いは氷の魔術だけでそれを無効化し続けた。


 結局、結果は引き分け。

 いや、相手の勝ち逃げと言うべきか。


 恵は笹丸の治療に集中している。

 徐々に塞がっていく傷口を見て、緑はひとまず安堵した。



+++



「ん。呼ばれるみたい。思ったより苦戦してるのね」


 水晶玉を持った女性はそう呟くと、手に持ったそれを優子に手渡した。

 優子は不審がりながらもそれを受け取る。


「貴女達と私が戦ったらどちらが勝ったかしら。ちょっと興味深いわ」


 妖しく女性は微笑む。

 その微笑みに絶大的な自信を感じ、優子は背筋が寒くなった。


 次の瞬間、女性はその場から消えていた。

 そして、水晶玉に映った歌世とコースケの対戦相手の傍に移動していた。


「チーム戦が始まる……」


 優子は、ぽつりと呟く。

 遠く離れた自分にできることは何もない。

 ただ祈るだけだ。コトブキの勝利を。



続く

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